オネェ様が見てる。
予約しそこないました(ノ_<。)
「あはははは、愛されてるわねぇ穂積ちゃん。
あ、そこの君、料理長いちおしのランチメニュー出して。飲み物は料理に合うアルコールでないものを。」
「かしこまりました。」
一礼した店員さんは流れるようにメニューを回収した。そして注文まで済ませてくれる天花寺社長。
さすができる男…いや、オネェですね!
「穂積ちゃん、でもほんと無理せず自分を大事になさいな。」
急に真面目な表情で天花寺社長が言った。
「貴方達のとこと取引してて思ったんだけど…
はじめはあの、樋口君が優秀だからここまで良い取引ができると思ってたけど違ったのよねぇ…
縁の下の力持ちがいてこそ。」
「私は特には何も。一番の功労者は大神課長ですから。」
やんわり否定するさや先輩に天花寺社長は肩をすくめた。
「一人優秀だからってどうにもならない事の方が多いのよ。
大神さんも功労者だけど、それは貴女もなの。何もしてないなんてこと無いわ。貴女って自分の事なんにも見えないのねぇ~
水卜君大変そうねぇ、これから。」
「まぁ、大変なのも燃えますから。少しずつ変わってもらいますよ。」
「あら頼もしいこと。」
ミトサンがっていうのはしゃくではあるけど…
どんなにさや先輩がありがたいことしてくれてるか、知ってほしいな。
「あれなのよねぇ。樋口君ってさやちゃんが尽くすことを当然と思ってるふしあるんじゃないの?
まぁ、いや気がさしたらいつでもうちにいらっしゃいな。」
そう言ってからは天花寺社長はもう何も聞いてこなかった。
他にもそう見えてるんですね…おのれ樋口…!!
そして話は変わり、ランスロット君へのプレゼントを何にするか相談を持ち掛けてきたので、我々は美味しいご飯を食べながら意見をぶつけ合ったのだった。
★★★★★
まぁ、オネェ襲来あれど一日は終わりミトサン宅でさや先輩特製親子丼を作ってもらった私はもう大満足であった。
つくりおきのお土産までもらっちゃった!
六時に帰ることになったので、送ってもらうのは遠慮したのだった。
なんだかんだいって二人とも優しいというか過保護というか…
そんなに優しくされると照れちゃうよ!
「月曜日、どうなるんだろうなぁ。」
怖いような楽しみのような想いを抱え、私は眠りについたのだった。