表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
121/176

上映会は突然に。

夜は午後七時を回っていた。

しかし我々は帰宅していなかった。



「俺は別に良いよ?けどほんと良いの?」



「何いってるんですか、水卜さん!!あのドラマを見ないなんて間違ってますよ!!!」



顔を赤くした松本が意気込む。

とてつもなく好きなドラマのDVDを水卜さんが持っていると発覚したのだ。



「私は知らないですけど、さや先輩が面白いっていうなら見ようかなって感じでーす!」



「私は急な夜勤とかで見れないこともあったので、ほんと!!ほんとみたい!!」



「スペシャル版まであるなんてすごいですね。これは見とくべきよ、みゆきちゃん!」



みんな見る気満々だ。

田中も好きだったんだな。まぁ、あれは面白いしな。

そんなわけで水卜さん宅に泊まり上映会することになった。

普通に考えると、遠慮したりするんだが、まぁ、そのときの俺達はしたたかに酔っていたので正常な判断はできなかったのである。



「うーん、女子達スキンケア用品とかなくて大丈夫か?化粧落とさないとひどい目にあうって姉さんよく言ってたけど?」



「よく気がつきましたね、水卜さん!気づきすぎて気色悪いです!!!」



ケラケラ笑いながら紫苑さんが辛辣なことを言う。

無表情はどこかに置いてきたらしく、酒量が一定を越えたあたりから毒舌笑い上戸が発動しっぱなしだ。



「お褒めにあずかり光栄ですよ。」



「あっはっは!!面白い!!!!」



「水卜さん、顔に似合わず気にしいなんですね~あははは~」



田中も笑いながら言う。こいつも酔うと遠慮なくなる感じだなぁ…



「あー、うん、那珂に松本この二人頼むわ。

近所にコンビニはあるからそこにスキンケア用品とか買ってくるから。

一緒に行こうかって聞こうとしたけど、連れ歩く方が危ない。さやちゃん悪いけど付いてきてくれる?」



「はい、良いですよ。二人とも肌荒れやすいとかある?」



「無いです。」



「大丈夫です…え~さや先輩行っちゃうんですかぁ…みゆきは寂しいです。」



上目遣いで目を潤ませて紫苑さんが言う。

あざと!!あざとい!!!くっそ、でもめちゃめちゃ可愛い…!!!



「みゆきちゃん、ちゃんと帰ってくるからおりこうにしていてね。

甘いものなにか買ってきましょう、何が良いの?」



「ハーゲ○ダッツ!!」



「さやさん、私も食べたい!ダッツの新作!!!」



ふんわり笑顔で紫苑さんをいなし、頭ポンポンしながら話をそらす穂積さん。さすがです。



「分かったわ。

二人ともお留守番頼みます。那珂君と松本君も同じで良い?」



「「はい!食べたいです!!」」



酔いのせいか、俺も松本も元気に返事をして、二人を送り出してしまったのだった。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ