幻想は打ち砕かれる。
お久しぶりです。
「それでは、ハモンセラーノ祭りを開催します。
んじゃぁ、好き放題食べるように~」
水卜さんの一声で、ハモンセラーノ食べ放題の会が始まった。
最初は器用な松本がある程度切り分けた後、各自好きなだけとる仕様となった。
俺イチオシのワインは水卜さんにも好評で、酒に弱い松本も楽しめるように工夫を凝らしたカクテルは女性陣にも好評だった。
ただ、三杯飲んだ後は普通にワインにうつってたけど。
「美味しいけど度数低いのはカクテルはジュースね~」
三杯目を飲み終えてにこにこしながら言う穂積さん。
いやいや穂積さん、そのジュースでほんのり酔っぱらいになってる松本がいるんですが。
「素人にしては頑張ったわね、那珂。」
「なんかその上から目線ムカつくぞ。田中。」
「優が作った方が綺麗だと思うけど!まぁ、ほめてつかわす!!」
「いやいや、ちーちゃん俺だとお酒分からないから。
那珂、すごい美味しいよ。俺でも飲むの楽しめるようにしてくれてありがとう。」
松本、お前良いやつだなマジで。何故ゆえ田中なんぞ選んだのか。
「那珂さん、グッジョブです!でも大ジョッキ一杯分くらい欲しい!!」
紫苑さん、カクテルはサワーじゃないんだよ…?
★★★★★
「知ってましたか、那珂さん。」
ワインをマグカップで飲みながら紫苑さんがやって来て言った。
「ハモンセラーノ厚切りにするとめっちゃ食べずらいです。」
「水卜さ~ん、この酔っぱらいにナイフとフォーク貸してあげてください!」
厚切りにしすぎたハモンセラーノにそのままかぶりつくワイルド娘になった紫苑さん。なんかノリがとても鈴木だ。
後、ワインはいくらでもついであげるからグラスで飲めよ!
ぬるまっちゃうだろ!!
超ド級に可愛くてもそれは許せん!!!
「え、今超薄切り対決してるから無理!
あ、さやちゃ~んナイフとフォーク適当に渡してくれる?」
「分かりました。あとまな板も借りますね。」
穂積さんがキッチンに取りに行ってくれた。
紫苑さんはアタリメ噛るノリでハモンセラーノという名の肉塊をモグモグしてる。
危ない!野生に帰りかけている!!
なんか可愛くてドキドキしてた気持ち返せよってなるんだけど。
「紫苑さん!
ワインはマグカップに並々ついでガブガブ飲むんじゃない!いくらでもつぐから!だからせめてグラスで飲んで!!」
「マグカップで飲もうが、どんぶりで飲もうが私の勝手です~ぅ」
「くそ可愛いけどそれは許せない!!可愛いからって許せない!!!」
「なんで二度言うし!!!」
「大事なことだからだ!!!」
「あらあら仲良しね~」
どこをどう見たらそう見えるんですか、穂積さん。
睨み合う我々を笑顔でスルーし歯形のついたハモンセラーノをキッチンバサミで綺麗に切り分けてあげるのだった。
更なる怒濤の一週間が始まっちゃうので、なるべく今日ストック分を錬成できるよう頑張ります。
明日の朝更新されていないときは、錬成失敗したらんだな…と思ってください(;∀;)




