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いっちゃうぞい★

「おはようございます。」



「おはようございます、今日はよろしくお願いします。」



時刻は八時半すぎ。

普段なら寝ている時間に車のドアを開ければ、そこにはとてつもなく可愛い受付の紫苑さんと、優しいけれど天然な穂積さんがすでに乗っていた。二人そろえたように声を出して挨拶してくれる。



「おはよ、那珂。

次乗せるの松本達だから悪いけど助手席乗ってくれるか?」



運転席から水卜さんが顔を出す。



「了解です、水卜さん。今日は俺も誘ってもらってありがとうございました!」



「いやいや、急で悪かったな。合わせてくれてありがとな、那珂。

これから松本のとこににすぐ向かうって連絡してもらえるかな?」



「はい。」



昨日の夕方、突然誘われたときはびっくりしたが週末の予定は白紙だったのでハモンセラーノ食べ放題に参加することにしたのだ。



「ワイン分からないから、那珂君が選んでくれるなら安心ね。」



ニコニコと穂積さんが言うと、紫苑さんが感心したような目を向けてくれた。



「那珂さん、お酒飲まれるんですね…

なんかそーゆーの好きじゃないイメージでしたよ。」



「ワインは好きかな。まぁ、そんなに強くはないけど普通に飲むよ。今回は安くてもおいしいワインを検索したりして、松本のような弱いやつも楽しめるようにカクテルもどき作れるよう勉強しました。」



鞄からメモ書きを出すと穂積さんが笑いのツボに入ったらしく、しばらく爆笑していた。

ひどくないか?




★★★★★



後ろの席では笑いの発作から回復した穂積さんに紫苑さんがキラキラした眼差しで話しかけてはキャッキャ盛り上がっていた。

とても楽しそうで何より。



「いやぁ、那珂来てくれてほんと良かったよ。」



運転をしながら水卜さんが笑って言う。



「ちょっと、俺と松本じゃ役不足だしな。」



「なにがです?」



「ほら、紫苑ちゃんものすごく可愛いだろ?

目を離したすきに絡まれたりしないように近くに居ても俺だとね、保護者感出ちゃうから。松本は田中ちゃんに夢中だろうし。

那珂と紫苑ちゃんならそこそこ釣り合いとれるから、黙ってればカップルに見えなくもないだろ。」



「はぁ…俺は別にいいですけど、紫苑さん嫌がりそうじゃないですか?」



あんな可愛い子の仮初めとはいえ彼氏役ができるのは嬉しいが、本人に嫌がられたら正直メンタルかなり削られる。

立ち直れないかもしれない。



「本人了承済みだ。丹波か那珂かを呼ぶとしたらどっちがいいか聞いた上で誘ったからな。

それに見てみろよ、今日の紫苑ちゃん。バリバリに気合いの入ったメイクに服装だろ。さやちゃんとお出掛けではしゃいでいるんだよ物凄く。」



「確かに普段の三割増し可愛いですね。」



「おまけにキラキラ笑顔だぜ?普段の倍以上目を引くこと間違いなしだよ。紫苑ちゃんに何かあったらさやちゃん気にするだろうしな。

紫苑ちゃんもある程度はさばけるだろうけど、会社とはまた違うだろうしね。虫除けよろしくな。那珂。」



「善処します。」



ワイン選びの他に護衛任務までついていたのだった。

とりあえず、が、頑張るぞ!!!













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