乗ってく?
「私がいつか挑戦したいものにこれがあります。」
全てをたいらげたみゆちゃんがスマホを見せてくれる。
こ、これは…!!!!
「骨なしハモンセラーノ!!!」
「えっ、なにこれすごいですね!!?」
「自宅でもできちゃう…?」
お店にある生ハム切り落としできるハモンセラーノが、自宅でできちゃうセット!!しかも骨ないので片付けもわりかし楽そう!!!一万弱!!!!
みゆちゃんは表情は淡々と、しかし拳を固めて熱く語る。
「私は常々思ってました、厚切り食べたいって…
切り方、下手でもいいじゃない!食べようよ、生ハム!!って思いつつ、なかなか行けず買えず…そもそも会員カード持ってませんし…高いじゃないですか。あと、車無いし…
その為だけに会員になって車レンタルするのもなーってなるんですよね。
でも食べたい…」
しばしの沈黙後、ミトサンが言った。
「うーん、来る気があるならウチを会場にするか?
松本、俺も実は会員カード持ってんだ。姉さん達が里帰りしたときによく行くから。松本が会員になるなら、鈴木やさやちゃん、紫苑ちゃんと田中ちゃん、松本と俺で行けるかと思うんだが。
ちなみに俺の車は七人乗りだしな。」
「え!!!?」
「まぁ、みんなの予定があえばだけどな。そもそもとして。」
「お盆前後以外ならならあいてますよ。」
みゆちゃんのスマホをガン見しながらさや先輩が手をあげる。
お盆前はオタクの祭典ありますもんね。
「ちーちゃんも俺も今週も来週も空いてます。」
松本先輩も手をあげる。ノリノリだ。
明日でもオッケーとか本気を感じる!!!
「わ、私いつでもあいてます…!!」
目をキラキラさせながらみゆちゃんも言う。可愛いな!!
「いっそそれなら明日とか行くか?鈴丼はどうだ?」
「いきたい…!!けど、今週末は真城先生の所で泊まりこみでお手伝いする約束…
あ、でもみんなの予定が合うなら行ってください!んで次は私も連れてってほしい!!」
予定が合わないのは私だけなので涙をのんでそう告げる。
これっきりにはさせないぞ?ミトサンの車で定期的にコストーコツアーしてもらうんだからな?!
「じゃあ、鈴丼には悪いけど明日行くってことでいいか?」
ミトサンの確認に頷くみんな。
私の分まで楽しんできてくだせぇ!!あわよくばクロワッサンお裾分け期待してるぞ!!