表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

第4話 逃げ続けろと言われましても!

けがされてしまった、お婿むこに行けなァァアア////





読みやすくするために所々修正しました!

4月22日16時頃

ブーちゃんとの修行が始まってだいたい1ヶ月が経過した。


「うぉぉおお!!!」


[ニョニョニョニョ!!]


俺は俺の後を追う大量の触手から変わらず逃げ続けている。

今までの事で分かったことをお復習さらいしよう。


「うぉぉおお!!はいっ!」


「おっ?」


[ニョニョニョニョ!ビチャ!ビチャ!]


「ァァアア!ギモヂイイイ!!」


まずはブーの触手は急に曲がれない事、そして重要なのは他をターゲットにした場合は数十秒間の猶予ゆうよがあると言うことだ、これは嬉しい事なのだが………


[ニョニョニョニョ♪]


「アッソコ、ラメェェエ///」


「………うゎぁ」


この運動場にはいかつい魔物しかいないわけで、必然的に目の前で繰り広げられるのはいかつい魔物がスライムに襲われるという悪夢のような状況だ。

今回のターゲットは人間の身体をした顔と足が牛のミノタウロスだった。

見なければいい話なのだがどうしても見てしまう俺がおかしいのだろうか?


「ブフォ!またよろしくな!ブーちゃん!」


[ニョニョニョニョッ♪]


どうやら終わったらしい、ちなみにミノタウロスのオッサンはお得意様のようでほぼ毎日襲われている。

何度見ても見慣れないものだ。


さて、分かったことはまだある、とりあえず走りながら続けよう。


「うぉぉおお!!!」


[ニョニョニョニョッ!]


次に重要なのはブーちゃんの触手は一方向からしか来ないこと、必然的に挟み撃ちはなくなる、もう一つは全力疾走の俺にはギリギリ追い付けないことだ。


「うぉぉっ!くっ!」


[ニョニョニョニョッ!]


ただ少しでも速度がゆるむとすぐに捕まるわけで……


「クソガァァァァアア////」


[ニョニョニョニョ♪]


まぁこうなる、あとブーちゃんはものすごくテクニシャンで正直言ってくせになりそうだ。

ただジッとしていたら溶かされるので疲れが取れたらすぐに脱出する。


「うらぁぁあ!」


[ニョニョニョニョ!]


とりあえずはこれの繰り返しだ。


ちなみにさっきはだいたい7時間ほど逃げていたと思う。


最高で13時間ほど逃げていたがさすがに体力が尽きた。


あと重要なのさトイレに行きたくならない事、おそらくブーちゃんの効果なのだろうか。

あとは………そろそろか。


〈ピーーー〉


「よし!飯だ!」


[ニョニョッ]


城の壁からどこからともなく聞こえるこの音は飯の時間の合図だ、飯の時間は毎日3回1時間ほど貰える、食うことを重要に思っているのは人間も魔物も同じのようだ。

飯は他の魔物が城のシェフが作ったらしい弁当を時間になると持ってきてくれる。

最初は見たことのない食材ばかりで戸惑とまどっていた俺だったが、どうやら魔物と人間の味覚はそう変わらないようで見た目さえ気にしなければなかなかうまかったのだ。


今ではこの時間を心待ちにしている。


「おう、人間、サボっていないようだな」


「ヒルダ様!」


ヒルダ様は定期的にこちらを見に来る、最初は冷たかったが頑張っているものには優しいのか、最近は俺に対する態度も優しくなってきた。

れてしまいそうです!


「ほれ、今日はちょうど1ヶ月だ、記念に私が飯を作ってやったぞ?」


「えっ!?ヒルダ様の手料理ですか!?」


「「「!!!」」」


まさかヒルダ様の手料理が食える日がくるとは!頑張って生きていてよかった!!

ただ周りの魔物の表情が気になる、まさかヒルダ様の手料理を狙っているのか?

だとしたらそんなことは許さん!


「お前ら!そんな顔してもこれはやらねぇぞ!」


「いや、別に欲しいとかじゃないんだが……」


さすがに1ヶ月もするとお互いに打ち解けて今では魔物達とも気楽きらくに話せる仲になった。まぁ打ち解けたきっかけはだいたいブーちゃんの触手責めされた事で尊厳そんげんを無くした者同士の、連帯感みたいなものなんだが。


それにしても今回は発言にキレがない、今返事をしたオークはだいたい飯になると俺の飯をタカりにくるんだが、……このブタ野郎が。


「あっ?お前が飯をタカらないとかなんの冗談だ?油断でも誘ってるようなら残念ながらそうはいかない、これは絶対に渡さねぇぞ?」


「いや、なんというか、大丈夫だ、タカりやしねぇよ」


?なんか様子がおかしい、周りの奴等も目をそむけているし、……今日のコイツらはなんだ?


「どうした?人間?さっさと食わんのか?」


「あっ、いえ、頂きま………ハッ!」


そうだ!コイツらはヒルダ様が手料理を作って来てから様子がおかしい!俺はこれが羨ましいのかと思っていたがこの気まずそうにらす視線に微妙青い顔!そして何よりヒルダ様のこれまでの美人秘書属性!頼れるお姉さま属性!そして鬼教官属性!と数々の属性を持つヒルダ様だからこそ予測出来る展開がある!


「どうした?いきなり顔を青くして?」


「えっ?いえ?ナンデモナイデスヨ?」


料理下手属性~!しかも魔物ですら引くほどの超絶ド級のやつ~!さすがヒルダ様、まだ新たな属性を持っているとは、属性過多で普通ならキャラ崩壊待ったなしだ!


「そうだ!今日は日頃から頑張っているお前らにも作ってきてやったぞ!しかも自信作だ!遠慮無く食え!」


「「「!!!???」」」


そう言ってヒルダ様はどこからか取り出したのかわからないほど大量の弁当を魔物達に渡していく。

あぁ、そしてやはり自覚無しの味音痴属性、そしておそらく料理好き属性だな、笑顔が今まで見たことないほどに輝いている、周りの魔物は今まで見たことないほど青い顔をしながら受け取った弁当に視線を落としている。


そして弁当を全員に渡し終えたヒルダ様が笑顔で言う。


「さぁ、冷めないうちに食べてくれ!」


「「「……ごくっ!」」」


この時!この運動場にいる者の心は一つになった気がした!


こうなりゃヤケだ!俺は覚悟して弁当のふたを開ける!

弁当の中は見た目こそ綺麗だが、周りの反応を見るにこれは恐ろしいほどの破壊兵器に違いない!だか俺も男だ!こちらに心配そうな視線を送る魔物達全員に向かってこう叫ぶ!


「いただきます!!!」


そういうと俺は弁当の中身を口に頬張ほおばった!


その光景にヒルダ様は嬉しそうな目を、周りの魔物はまるで勇者を見るような尊敬と驚愕の眼差しを送ってきた。


そうだ!俺はこの世界の勇者だ!弁当の一つごときにひるむわけにはっ…………


「…………」


「おっ、おい?」


オークが何か俺に言う。だが俺にはヤツがなんて言っているのか理解出来なかった。なぜなら………


「ビクゥン!!!!」


「ひぃっ!?」


俺の身体が跳ねる!意識が飛びそうになるのを必死にこらえる!


思考が働かない!?だが……


ヒルダ様の嬉しそうな笑顔が視界にうつる!


クッソがぁぁああ!男が女を悲しませるわけにはいかねぇんだよぉぉおお!!!!


心の中でそう叫び俺は弁当の中身を全てき込む!


「「「!!!???」」」


驚愕する周りの魔物達!そこで見てろお前ら!これが勇者ってもんだぁぁあ!!!


き込んだ全ての食べ物をヒルダ様が持ってきてくださった水で流し込み勢いよく合掌!


飛びそうな意識の中で、俺はヒルダ様に向かってこう言った。


「ご、ちそさまで、し、た、………お、いしかったで、す」


その言葉と同時に俺は近くにいたブーちゃんに頭から突っ込んでいき、そこで意識を失ったのだった。












「………はっ!」


なんだ?今、すさまじい事があったような。


どうやら俺は眠ってしまっていたらしい。周りを見渡すと魔物達も眠っているようだ。


「おう、目が覚めたか!」


「あっ、ヒルダ様!」


起き上がった俺の横にはヒルダ様が立っていた。なんだか機嫌が良さそうだ。


「何かあったんですか?」


「ん?どうやら私の弁当がうますぎて全員腹一杯まで食べ過ぎたようでなぁ、まったく食ってすぐ寝るなど子供じゃあるまいしなぁ?」


そういうヒルダ様の顔はものすごく嬉しそうだ、ヒルダ様の弁当?何か引っ掛かるが俺も是非とも食べてみたいものだ。


「いつか俺にも作ってくださいよ」


「甘えるな人間が、まぁお前がもう少しまともになったらまた作ってやろう」


よし、言質げんちは取れた!いつか弁当を作ってもらえるよう俺も頑張らなくては!ん?また?やはり何かが引っ掛かる気がする。


「よし、ではそろそろ試練を再開するぞ!ブーちゃん!」


ヒルダ様がブーちゃんを呼ぶとブーちゃんが触手を伸ばした、………心なしか元気がないような?


「?」


「?」


俺とヒルダ様が首をかしげる、何かがおかしい気がする。


いったいこの違和感はなんだ?


「ブーちゃん、どうした?まだ飯が足りないのか?一応おかわりならあるが……」


ヒルダ様がそう言った瞬間!


[ニョ!ビシュ!]


今までにない速度で俺を触手が襲う!


なっ!?いきなりどうしたってんだ!


「うわっ!っと!あぶっ!うぉぉおお!」


[ニョニョニョニョ!!ビシュ!]


「なんだ、元気じゃないか、心配かけさせるんじゃないぞ?」


今までになく速い攻撃に俺は全速力で逃げる、心なしかいつもより触手が速い!


「くそっ!はっ!」


「ウーン。」


[ニョニョ!ビチャ!ビチャ!]


俺がブーちゃんの攻撃を避けると、その先に寝ていたオークに触手がぶち当たる!


これで時間が稼げる!


「ブヒィィイイ///ギモヂイイイ/////」


[ニョニョ!ビシュ!]


「なっ!?」


触手が数本だけオークをらえると、残りの触手がこちらに向かってきた!


「くっ!?」


[ニョニョ!ビチャビチャ!]


かろうじて避けると俺の後ろで寝ていたオーガにぶち当たる!


「ァァアア!ソコォォオオ!」


[ニョニョ!シュッ!]


「チッ!やっぱりか!」


やはり数本だけがオーガを捕らえると、残りの触手がこちらに向かってきた!


俺は舌打ちをしながら全速力で走り出す!


「お?どうやらブーちゃんが本気になったようだなぁ?予定よりだいぶ速いがまぁ良いだろう。」


ヒルダ様が嬉しそうに言う、よくわからないが第2ステージみたいなものだろう、なにがきっかけになったかは分からないがこうなったらやるしかない!


「上等だぁ!かかってこいやぁぁぁああ!」


[ニョニョ!ビシュ!]


「ギモヂイイイ////」「ブフォォオオ////」「ブヒィィイイ/////」


この日から運動場には、俺の叫びと厳つい魔物共のあえぎ声がえず響いていたという。



あっ、あれ?おかしいな、こんな展開になるはずでは……


とりあえずブーちゃんの24時間鬼ごっこ編は次で完結予定です!


次話投稿は22日21時予定です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ