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第八話 三田十字の狼狽

第八話 三田(さんだ)十字(じゅうじ)の狼狽

「大変だ! 大変だよ、マケル君!?」

「どうしたの、十字君?」

「どうしたもこうしたもつつみしたもないよ! 遅刻だよ遅刻!!」

「えっ! 嘘だろ!? ていうかつつみしたってなんだよ!」

「速く走らないと間に合わないよ」

「ちょっと待って――――ほら、俺の時計はまだ30分前だぞ」

「え? あれ? あ、ホントだ、僕の腕時計止まってる」

「慌てすぎだろ」

「いやー、時計をちらっと見て、遅刻しちゃうと思ったから。針が動いてないのをよく見てなかったよ」

「全く。俺まで焦っちゃったじゃん」

「ごめんごめん。……てへぺろ?」

「おいっす、マケルに十字。なにのんびりしてんだ? 遅刻するぞ」

「おはよー、イマイチ。そんなわけないよ。まだあと30分もあるんだから」

「は? あと10分の間違いだろ?」

「イマイチこそ何言ってるんだよ。ほら俺の腕時計は」

「俺の腕時計は電波時計だから正確だぞ。ほら、あと10分だ」

「え、マジで? 俺の時計も間違ってたってことかよ!」

「そうだな」

「ヤバイよマケル君! 急がないと!」

「OK。走ろう!」

「じゃあ、お先に行くぜ」

「イマイチ、速ッ」

「待って、相馬君!」

「十字君も速くねっ!?」

「僕、慌てて走ること多いから、足が速いんだ」

「何その理由!?」

「マケル、また負けたな。やっぱり、マケルだな」

「その言葉久しぶりに聞いたよ! 思い出さなくていいよ!」

「つか、十字、お前俺より早いな」

「そう? まあ、慌てすぎて転ぶことも多いんだけどね――――ぇっ!?」

「行ったそばから!?」

「痛たたた」

「大丈夫か?」

「慌てすぎて足がもつれちゃったから、転ぶのを回避するために慌てて地面に手を付こうとしたけど、逆に手を突くよりも体全体で衝撃を吸収した方が怪我しないかもと思ったから、慌てて伸ばしかけた手を引っ込めたんだ」

「結局何もしないで、転んだだけだよね」

「そうとも言うよね」


「メリークリスマス」の「メリー」ってなんなのかずっと疑問だったんですけど、義務教育が終わった頃に辞書で調べて「素敵なクリスマスを」「良いクリスマスを」というように、英語でよく使う「ハヴァナイスデイ」=「良い一日を」のクリスマス限定バージョンだと知って、ふーんと思った記憶があります。

某羊飼いさんとはなんの関係もなかったんだ……。

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