第三十話 閑話-3 クリスマス会なう
第三十話 閑話-3 クリスマス会なう
「あら、マケルたちが来たようね」
「緒世、メリークリスマス」
「メリークリスマス。もう女子陣はほとんど来てて、みんな適当なところに座ってるから男子陣も好きなところに座ってー」
「ビュッフェ形式の店かー。よくこんなにたくさんの高校生の団体様で予約とれたな。半分貸し切り状態じゃん」
「矢口君連れて店長さんにお願いしたら、二つ返事だったわ。あんまり他の客の迷惑にならなければ、自由にしていいってさ」
「了解、他の奴らにも伝えとくわ。つーか、若干一名もう食べ始めちゃってるんですが」
「むぐ? いや、待ってる間にお腹へってきちゃって」
「理沙、節度を守って食べ放題してね~。お店を潰すまで食べるのはさすがにルール違反だから~」
「イオン、私を怪獣か何かと勘違いしてない?」
「うわぁ~胃袋怪獣リサゴンが出現したぞ~! 早く逃げないと丸呑みにされるぅ~」
「クリスマス アベックどもが はびこる日」
「夜美ちゃん、かわいいから彼氏の一人や二人簡単にできそうなのにね」
「おい乃葉香 二股かけるの ダメ絶対」
「夜美ちゃんって意外と一途、なのかな? ところで私『ふたまた』って、ネコのおばけだとずっと思ってたけど、浮気って意味だったんだね」
「そういえば、緒世。いつも騒がしい例の変態組は……?」
「そう言われると、なんだかいつもより静かね。まるで嵐の前の静けさみたい」
「お、委員長、遅れてすまん」
「あ、富家君メリークリスマス。えっと、後ろの子が……?」
「ああ、妹だ」
「…………メリークリスマス」
「「(ガタッ)幼女キターーーーーーーーー!!!!( ゜∀゜)( ゜∀゜)」」
「これが本当に富家君の妹ちゃん!? ンガワイイイイイ!! ねぇ、妹ちゃんお兄さんと一緒にこれから楽しいことしない?」
「マジで義妹なの!? パネェ!! 大好、お前には絶対渡さないかんな! 妹ちゃんは俺のだ!」
「……退け、お前ら」
「「ひいぃっ!? は、花津夜さん!?」」
「実は変態対策に花津夜さんを誘って、待ち合わせ場所から連れだって来たから、少し遅れちゃったんだ」
「五月お姉ちゃん、かっこいい……」
「妹ちゃんが花津夜さんに懐いてる!?」
「おら、さっさと食い始めるぞ、時間がもったいねぇ」
「うん、お姉ちゃん」
「…………妹がいいなら私も弟連れてこれば良かったなぁ」




