第十六話 護木律の指導
第十六話 護木律の指導
「ぬぅっ!! 闇より戻りし陽の光が我の躰を照りつける!! まずい、このままでは我の闇の力が衰退していく……!?」
「おはよう、中弐屋さん。朝から何言ってるの?」
「貴公は【学級委員長】か。我は闇の世界の住人故、陽の光には弱いのだ」
「ふーん。つまり寝ぼけてるって事ね」
「否!!」
「ところで、今日は校門前で風紀指導の日だけど、その大きなマントはどうかと思うわよ」
「この【漆黒衣】は結社の索敵魔法から身を隠す効果がある。手放す訳にはいかない」
「? 何言ってるか分からないけど、そんなこと言ってもね」
「一年二組二十四番、中弐屋舞ぃぃいいっ!!!!」
「ほら、風紀委員さんに見つかっちゃうわよ」
「貴様は何度言ったら分かるのだ!! その黒いマントは校則違反だ!! それに制服に付けているアクセサリーなども違反対象である!! もう幾度となく指導したせいで、クラスの違う貴様を出席番号まで覚えてしまったではないか!!!!」
「出たな、【風紀委員】。【漆黒衣】で無効化される索敵魔法に頼らず、肉眼で我を捜し出すとは」
「私の名は護木律だ。そんな妙な名ではない。大体、貴様のような派手な格好をしておれば、通勤ラッシュ時の駅構内でも見つけられるわ!!」
「何と……!? 人の海のようなあの空間でさえ我を特定出来るとは……。これが結社直属戦闘士、【風紀委員】の力か……」
「さあ、そのマントもアクセサリーも、今この場で取り外せ」
「今日は【金剛女帝】に対抗する魔術防具を装備してきたのだぞ?」
「そのえんぺらーとやらが誰かは知らんが、私に屈しているうちは勝てまいよ。ほら、早くしろ。さもないと、ああなるぞ」
『おい、このケースは何だ』
『あ、それですか。それはスマートフォンです』
『……PSPと書いてあるが?』
『え、えっと……Pan●sonic Smart Phoneです』
『没収』
『そんなばかなっ!?』
「何持ってきてるのよ、マケルの奴」
「くうっ、【完全敗北】までもが餌食にっ!!」
「さあ、それらを差し出せ」
「むむむ……。あっ、あれはっ!?」
「ん? 何だ?」
「フッ、今のう、ちっ(ガシッ)」
「逃がすか。そこまで抵抗するなら強制的に没収だ」
「あ、ごめんなさいごめんなさい、許してください! マント取らないでぇ!」
この世に蔓延る、風紀乱す輩は悪即斬、でおなじみの風紀委員、一人目です。風紀委員のキャラクターはなぜか今のところ、私のこの作品のネタ帳の中で最も数が多く、設定も多く作ってあります。何故なんでしょう。
いずれ他の風紀委員キャラも登場させます。
ところで、私は風紀委員会という委員会がある学校を知らないのですが、風紀委員会というのは実在する組織なんですか? そして創作物においては大抵悪者なの何でなんですか? 世の中には知らないことがいっぱいあるんだなあ。




