歓喜
すみません。
今日も短めです。明日の昼も難しそうなので、明後日には本格的に書きたいと思いますm(__)m
俺達が共和国に潜伏して、すでに一週間が経とうとしている。
その間にガルガンディア要塞へと救援を求めにきたのは、ゴブリンヤオークなどの下級兵であり、何匹か逃がしてしまっていたが、兵士達が再度ガルガンディア要塞を出撃するのを見ていない。
一週間の間に四つの部隊は怪我人が出ることはあっても死人は皆無だ。
俺の下へ連れて来てくれれば、ほとんどがヒールで治療することができた。
それ以外の毒や麻痺、感染症らしき重症者も中には出たため、解毒や麻痺解除、果てはエリスと呼ばれる病魔退散系の治癒魔法まで習得することになった。
そのためメインには常に僧侶と呼ばれる回復魔法を使えるジョブを装備するようになった。
サブ1に魔法師団副団長を付属さて、合わせて使うと魔法の覚える速度上がり、使用する魔力も少なくて済むので効率がよかった。
魔導師達も回復が使える者は回復に徹し、回復が使えない者は補助魔法に魔力を使うことで騎士達の助けをするように徹底させた。
「一週間も戦場にいて、誰も死んでないっていうのは凄いことだよ!」
一週間目の朝を迎えた広場では、ミリーが興奮気味に言葉を発していた。
広場には出撃する前の500人がミリーを見つめている。
「あんた達は運がいい。私達には最高の指揮官が付いてくれたんだ」
ミリーは俺を担ぎあげて、士気を高めようとしているのだ。
美味い食事と勝利が続いているお陰で士気は高く保てているが、本隊からの連絡がない以上、不安になるもの仕方がないだろう。
「いいかい、私達は重要な任務を預かっているんだ。その使命を全うするために頑張らなくちゃいけない。でもね。私達は美味い食事が食える。誰も死なずに戦い続けられる。これほどありがたいことはないよ」
ミリーの言葉に不安げにしていた従士達も顔を上げる。
何故か、騎士や従士よりも体力がないはずの魔導師達は終始元気なのは腑に落ちないが、元来魔導師は変わり者が多いので、追い込まれれば追い込まれるほど力を発揮するらしい。
ドMな魔導師達に若干引きながら、いつもの日課である皆で朝食を食べた。
共和国の国境を超える際に起てた作戦は、部隊を四つに分けて、探索、偵察、誘導、挟撃を四隊で交代しながら行うということだ。
敵が現れないときは、二体が探索、他に二体でガルガンディア要塞の偵察を行なう。
敵が近づいてきたときは、見つけた隊が近くの隊に連絡して誘導して挟撃をするのだ。
自らを隠しながら、相手を追い詰めるので、神経をすり減らすため、休む時は休む。
夕食と朝食だけは皆で食べることにして、その後は皆で談笑しながら休みを取ることを心がけているのだ。
「今日も王国のため、皆さん死なずに頑張りましょう」
「おおおおーーーー!!!!」
ドドドドドドドドドォォォォォォォォーーーー!!!
掛け声をあげると同時に地面が揺れる。
それと同時にガルガンディア要塞から火の手が上がる。
「なっなんだい!いったい!」
ミリーの驚きの声に兵のみんなも驚き慌てる。
ガルガンディア要塞からは爆発音が続き、炎が吹き上がる。
「本隊が攻撃を仕掛けたのかい?」
「そうみたいですね」
ミリーの言葉に俺が応えながら、次に何をするのかを考える。
そして、ここで悩んでいても仕方ないと俺は声を張り上げる。
「皆さん!俺達のやることは変わりません。本隊がガルガンディア要塞を攻撃したなら、我々は任務を全うするだけです。敵の増援が増えないように救援を求めにきた部隊を撃退します。終わりが見えてきましたよ」
俺の発言に兵士達も喜びを実感し始める。
「そうだ。戦いはもうすぐ終わりだよ。後ひと踏ん張りだよ」
「「「うおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーー!!!!!」」」
先ほどの空元気ではなく心からの歓喜に、俺もミリーもその時は喜びに満ちていた……
いつも読んで頂きありがとうございます。




