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騎士に成りて王国を救う。  作者: いこいにおいで
ガルガンディア要塞攻略戦
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小隊長

本日二話目です。お間違えないようお願いします。

 早速俺達は夜に乗じて国境を越え、共和国が側へと回り込んだ。

相手方も砦を攻略されることは想定済みなのか、罠がいくつか存在したが、魔導師の中に事前に察知することができる者がいたので、罠を回避することができた。俺達は500人全員欠けることなく共和国側へと周り込むことができた。

 

 共和国側に回り込んだはいいが、見知らぬ地形に地図など持っておらず戸惑いながらも、探索によって見つけた森に広がる平原に拠点に置いて、探索スキルと目での調査により、簡単な地図を作ることに成功していた。


「これが地図です」


 一日掛かりで作り上げた四枚の地図を、四つに分けた隊へと配ることにした。

それぞれ125名で分かれ、100名を騎士と従士、25名を魔導師で構成している。


「へぇ~凄いもんだね」

「細かな地形などはハッキリわかっていません。皆さんで分かれながら書き込んでいくことをお勧めします」


 地図を見たミリーは感心したように驚いていた。

俺としてはレベルが50を超えたことで、ステータス画面に新たな項目が開示されたことが大きい。


 ステータスオープン


 現在のステータス


 名 前 ヨハン

 年 齢 15歳

 職 業 冒険者(ランクC)戦士、エリクドリア王国第三魔法師団副団長

 レベル 50

 体 力 360/430

 魔 力 503/562

 攻撃力 243+10

 防御力 283+10

 俊敏性 302+10

 知 力 472


 特 殊 ジョブチェンジ


 新しく項目である特殊はステータス画面の職業を変えることができる。


 それで新たなに分かったことがある。

俺は現在メインを冒険者、サブ1に戦士、サブ2に魔法師団副団長が配置されている。

 それぞれの補正として、冒険者は俊敏性が上がりやすく。探索系のスキルが習得しやすい。

 戦士はスマッシュのような戦いの技を閃きやすく、体力や攻撃力を上げやすい。

 魔法師団副団長は知力と魔力アップだ。魔法を覚えやすくなり、魔力消費も抑えてくれている。


 職業により、覚えられるスキルが違うように職業によって補正も違っていたのだ。

 それを理解した上で、ジョブチェンジである。職業は他種多様に選べ、いつでも変えることができる。

 上級職や特定条件が必要なモノは条件を満たさなければなれない。

例で言うと騎士や聖職者などは現在は成れないようだ。


 そこで見つけたのが、地図作成師である。

補正としては体力の上昇と探索際に地形認識が得られる。地形を認識することで地図を描くのが上手くなるというのだ。あまり戦闘に向いていないスキルだが、現状のような状況には適している。

  

 俺は早速地図作成師をメインに置き、サブ1に魔法師団副団長、サブ2に戦士を置いた。


「こんなにも精密にかけるかね?」

「別にミリーさんが描かなくてもかまいません。誰かそう言うのが得意な人がいないか部隊で話し合ってください」

「あい分かったよ」


 ミリーの承諾を確認して、残りの二人に目を向ける。

俺とミリーがそれぞれの小隊を持ち、残りの二つの小隊を任さられる人がいないかとミリーに聞いたところ、連れてきたのがこの二人なのだ。

 一人は褐色の肌に黒い髪と王国内では珍しい女性で、名前をガーナと言った。

無口な人だが、昨日食事を共に食べたときに一番食べていた記憶がある。


「ガーナさんも問題ないですか?」

「問題ない。今日のご飯は何?」


 何故、今その質問なんだろうか。


「ガーナはあんたの作る物を気に入ったみたいだよ」

「えっと、後で全員分を作ります。手伝いができる人が居たら寄越してください」

「わかった」


 ガーナは言葉短く答えると、その場を離れて行った。


「あいつは、作戦より飯みたいだね」


 ミリーはガーナの態度に大きい声で笑っていた。

最後に残ったの少しふくよかな女性で、名前をマリルと言う。

おっとりとした物腰で、ミリーやガーナとは違って大人な雰囲気を持っている。


「ガーナちゃんはまだまだ食べ盛りですからね」

「お前が言うなマリル。なんで騎士なのにその体型なんだよ」

「私はこれがベストな体型だからですわ。私はこれ以上痩せてしまうと色々と不都合がありますの」


 元の世界で、ふくよかな体型じゃなければ、貧血や病弱になる人がいたからそういうことなんだろう。


「それで、今の話は大丈夫なのか?」

「もちろんです。私も絵を描くのは得意なんですよ」

「まぁそうだな。お前の絵は確かに上手い」


 マリルの趣味は絵を描くことらしい。

この体型だから料理かと思ったが、料理は食べるのが専門で作るのは苦手だということだ。

 人を見た目で判断してはいけないなと思う。


「では、私も隊長殿の料理ができるのを心待ちにしておりますね」


 マリルは昨日の宴には参加していない。

そのためミリーとガーナが絶賛したことで、是非食べてみたいと言ってきたのだ。

 500人前の料理をどうして隊長が作るのか不思議だが、ジョブチェンジを手に入れた俺には心強い味方がいるのだ。


 ジョブ、料理人。


 包丁、短剣、ナイフの扱いが上手くなり、火の魔法が使えるのだ。

さらに、自分で作った料理や他人のレシピを暗記しておくことができる。

 俺は早速地図作成師を外して、料理人をメインに付け替える。


「なんだか、一番こき使われてる気がするのは気のせいか?」

「ははは、偉くなったら一番働くのが常識だろ」

「なんか意味違うくないですか?」


 俺の言葉にミリーはキョトンとした後、また大笑いを始めた。

いつも読んで頂きありがとうございます。

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