14夜 禁じし過去を始めよう
おろし生姜です。
gdgdまっしぐらです。
それでも良い方はゆっくり見ていってね!!!
「返して、弟を、・・・・を返してよ!!」
泣き叫び、僕を見つめる誰か。
「この、鬼め!・・・・君から出ていけ!」
出ていけ、消えろ、返せ、失せろ。
次々と浴びせられる暴言。
それが嫌で僕は耳を塞いだ。聞きたくない。嫌だ。どうして。なぜ。
「弟から出ていってよ!この、バケモノッ!!!」
その言葉を拒否しようとした。耳を塞いだ。首を横に振った。
でも、聞き入れてしまった。受け入れてしまった。
僕の人の心を簡単に壊す、言葉を。
目の前が紅く染まる。僕の思考は黒く塗り潰される。
思うがままに。僕は。
僕はいつの間にか座っていたようだ。
「・・・あぁ。分かったよ。僕のこと。だからレミリア様はあの村の話を読ませたのでしょう。」
「貴方が気づくか試したのよ。いずれ封を解く予定だったから、気づいても気づかなくても良かったけど。
・・・今は何をしたいのかしら?」
「怖いんだ。嫌なんだ。人が。だから、消す。人を。」
嫌だから消す。至極単純な答え。僕にはそれしか考えられなかった。
「・・・。」
レミリア様は何も言わなかった。
僕は椅子から立ち上がり、その場を去る。
「ありがとうございました。レミリア様。」
一言告げ、美鈴さんに見つからないように紅魔館から去った。
さて、どんなふうにしようかな?時間はたっぷりある。
考えるだけで楽しい。僕はおかしくなったのだろうか。まあ、楽しいからいいや。