裸大会開催!
わたしはおマセな子どもだったので、女の人の裸にとても興味がありました。いえ、男の人の裸にも興味がないことはなかったのですが、あまり見る機会がなかったのと、子どもにとって直感的にイヤラシイと感じられるのは膨らんだ胸やお尻のほうだったので、女の人の裸のほうにより興味があったんです。
そこで、いかにして女の人の裸を見るか、あらゆるシチュエーションを妄想していました。そのひとつのアイデアが、裸大会です。ミスコンテストのように、たくさんの女の人が裸で並んでスタイルを競っている光景を妄想して、絵に描いたりしていました。裸を描く際には、当時持ち得た最大限の知識を活かして、いかにリアルな成人女性らしく描くかにこだわっていました。
すると次第に、本当にそういう大会があるのではないかという気がしてきて、あるとき母に「そういう大会はないのか」と訊ねてみました。当たり前ですが、母には冷静に「ない」と言われ、わたしはとてもがっかりしました。
次に考えたのが、女の人が歩いているところに後ろから近づいて、ばれないように服を脱がせることです。これはいいアイデアだと思い、さっそく着せ替え人形を使ってやってみることにしました。服を着せた女の子の人形を歩かせて、別の人形で背後から服を脱がせる計画です。
ところが、ここで問題が起こりました。わたしは当時、人形を一体しか持っていなかったのです。そこで、人形の髪をとかすためのブラシを、服を脱がせる側の人形に見立てることにしました。どこでそんなことを覚えたのか、ストーカー男という設定でした。ブラシ部分が頭、柄が足です。
わたしは一人で人形遊びをするとき(というか、大概は一人で遊んでいた)、心のなかでセリフを言っていたので、表面上は終始無言でした。無言で人形の服を脱がせている子どもというのは、傍から見ればふしぎな光景だったかもしれません。
さて、これは上手くいきました。ブラシストーカーが「だるまさんが転んだ」の方式で人形に近づいていき、背後から手を伸ばし(妄想)、服を奪い取ると、女の子の人形はついに裸になってしまいました。
これにはとてもどきどきしました。現実、ばれないわけないと思うのですが……。幸い、この作戦を人間に実行したことはありません。
また、裸だけではなく、パンツも好きでした。とある漫画に、女の子のスカートが風でめくれてパンチラするシーンがあり、子ども心にはあまりにもヒワイな絵だったので、興奮して何度も見返していました。「もし大人になってこの漫画を捨てることがあれば、このコマだけ切り取ってからにしよう」と真剣に考えていました。なぜ捨てること前提なのかよくわかりませんが、それぐらい気に入っていました。その漫画はまだ家にありますが、大人になった今、さすがにもうそのコマに興味はないですね……。
子ども時代の、恥ずかしくもちょっぴり官能的な思い出です。