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ヴィンセントに文句を言える機会があったので

 アウグストに到着して一夜を過ごし、1日が経って、宿屋を後にした私だった。

 ハンドラレに建築ギルドが何処にあるかを聞いており、建築ギルドへ赴く私だった。

 朝早いので、大通りは静かであった。

 建築ギルドに到着して、脚を踏み入れた。

 受付カウンターへ歩み寄って、金髪の受付嬢に挨拶をして、建築者証(ライセンス)を提示した。

「おはようございます。シェイラといいます、アールスカさんは何処で仕事をしてますか?」

「おはようございます。シェイラさん……D級(ランク)ですか。アールスカ様なら——地区におります。他にご用件はありますでしょうか?」

「いや。ありがとう」

 私は感謝を告げ、軽く頭を下げ、建築ギルドを後にした。

 まだ朝が早い。もう少し経ってからアールスカを訪ねよう。

 冒険者ギルドに赴いて、《葬儀屋(ベールビロイス)》の件を抗議しに行こうと思った。


 冒険者ギルドに赴いて、脚を踏み入れたと同時に昨日会った《葬儀屋》のパーティメンバーの一人である青髪の女性と瞳が合って、叫んだ。

「あーああっっ!!昨日のっっ……《葬儀屋》のあれあれあれーーっっっ!!!」

「ヴィンセントよ。火墓(クレメーリング)を放ったのに、シウテクトリが言ってた通り火傷すら負ってないわ。貴女、(ランク)はなに?」

「C級だ。やっぱり火墓だったか、昨日の魔法……馬鹿かおまえ?私以外にもいたのにあれをぶっ放つやつがいるか!?」

 昨日の苛立ちをヴィンセントにぶつけた。

「シウテクトリが強い奴の気配がするって言い出して、火墓を貴女がたに放てときかないから仕方なくよ。ごめんなさい」

 ヴィンセントが言い訳をしてから、謝り頭を下げた。

「死者が出たら追われるんだぞ、全くあの馬鹿は……」

「シウテクトリが馬鹿なのは同意しますが、貴女に貶されるのは許せませんわ」

「ならどうする?此処で殺るってかぁ?」

 私はファイティングポーズをして、戦闘体勢を見せた。

「しません。貴女も本気じゃないようですし……シウテクトリにはいいきかしときますわ。貴女と会っても闘わないようにと。ふぅー」

 ヴィンセントはのらず、毅然とした態度で発してから溜め息を吐いた。

「助かるよ。一々闘ってたら疲れるからな。私はシェイラだ」

「シェイラさんね、覚えておくわ」

 ヴィンセントは冒険者ギルドを出ていった。

 受付カウンターに歩み寄り、冒険者証(ライセンス)を提示して、《葬儀屋》との件を報告した私。

「ようこそ、アウグスト冒険者ギルドへ!シェイラさんですね……昨日の件は申し訳ありませんでした。血の気が多い冒険者ですので多めにみて頂けるといいんですが……」

「ちゃんと手綱はっ、管理はしっかりしてください!!」

「承知しました。今後このようなことが起こらないように致します。それで他にご用件はありますでしょうか?」

「闘いがいのある魔物の討伐依頼はありますか?」


 私はやりがいのある依頼は無かったので、依頼を受注せずに宿屋に戻った。

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