天にまで届きそうな塔と動かない巨大ロボ
インコンセークエンスという街に天にまで届きそうな巨大な塔が建っていた。
廃品置き場に埋もれたように頭部が見えた巨大なロボットがあった。
ホンロットという少年が現代で世界一の科学者の老人に弾んだ声で問う。
「ベル爺っ、此処のこのロボットはどうして動かないの?」
「ロボットの原動力が何か分かっておらんからのぅ。研究中じゃ、このロボットの原動力が何かはのぅ。医学の進歩も進めたいしのぅ、大忙しじゃ」
「へぇ〜そうなんだ。あのとても大きな塔はいつから建ってて何のためにあるの?」
「儂以外の考古学者らが調査中じゃ。塔の石材が現在まで発見されておらん不思議な石材が使われとるくらいしか分からん。儂が産まれるもっと前から建っとるから不思議じゃ。いつからなんて恐ろしくて考えるのも嫌だわ」
「ベル爺、海の中に都市があるってほんと!?」
「あぁ、事実じゃ。遠くに住む科学者が発見したからのぅ。調べたいのは山々じゃが、儂は幾つも抱えておるから誰かにやってもらおうと思っとる」
「えぇーベル爺が調べないの?つまんない〜!!」
「つまんなくても良いからさっさと帰らんか!親が心配しとるじゃろう!?」
「嫌だ嫌だー!!」
「あーっ!いたいた、やっぱりこんなとこに居たか、ホンロット!帰るぞ、ほら!!」
ホンロットは父親に見つかり、逃げないように片腕の手首を掴み、引き摺って行かれた。
世界一の科学者は廃品置き場から離れ、貧民街を抜け、実験室に帰って行った。
世界の謎があるのはこのインコンセークエンスもである。
インコンセークエンスを訪れた人々が口を開けば、この巨大な塔はいつ建てられ、どのような目的があって建造されたのかと訊ねる。
ディルカンにいるシェイラに稽古をつけてもらっているリラもインコンセークエンスに建っている巨大な塔について不思議がる。
「師匠、あの天にまで届きそうな塔っていつからあるんですか?それに何であんなに高く造ったの?」
「さぁね。私はあの巨大な塔の近くまで行ったことないから、知らないんだ。師匠はあそこまで行ったことあるかな?」
「師匠の師匠さんはどんな人なの?」
「どんな人……化け物だね。魔物が可愛く見える程な人だね。私の稽古なんて師匠の稽古の一万倍優しいよ。私は聖属性の治癒が使えないから殺せないもん、リラを」
「私を殺すって、笑えないですよ、師匠……」
「私は師匠に何百回かは殺されてるから。笑い話じゃないね。師匠、何と闘ってんだろ?」
「私はシェイラさんに稽古つけてもらって良かった」
リラは、胸を撫で下ろした。




