ギルドでの技を披露
私は10限40刻に冒険者ギルドへ赴き、昨日の受付嬢を探した。
昨日の受付嬢に挨拶をすると、彼女が挨拶した。
「おはようございます。シェイラですけど……」
「ああっ、おはようございます!ギルド長を今、お連れしますので。そこのベンチでお待ちください!」
慌てて階段を上がっていく受付嬢だった。
冒険者ギルド内には装備が頼り無さそうな冒険者が何人かいた。
金髪の肩よりも伸ばしている髪の玉が先端に付いた杖を握る魔法使いや長剣を腰に携えた青年を見かける。
C級冒険者以上ではないことが装備でうかがえる。
師匠は動きにくいという理由で、軽装で鎧など装着していない。
カルナが属するパーティ《神狼の牙》の面々は重装備らしい。
私はカルナとしか会ったことしか無いので、分からない。
「お待たせ致しました。こちら——」
「シェイラさん、待たせてすまんな。俺はこのディルカンの冒険者ギルドのギルド長、ストリッドだ。早速だが、良いかな?」
「シェイラです。宜しくお願いします。はい」
ストリッドが挨拶をして片手を差し出してきたので、私も片手を差し出し握手を交わした。
ストリッドと受付嬢が歩き出し、私は二人の後を歩いていく。
「サンドリザード二匹とサンドゴーレム四体をソロで討伐したんだって、C級では無理な筈なんだがな。ほんとにC級か、シェイラさん」
「前まではB級パーティにいましたが、そこまで実力を出さずにいました。C級ではあるんです、抜けたので」
「B級パーティか……」
廊下を歩いて、分厚そうな石の大きな扉の前でストリッドと受付嬢が立ち止まったので、私も立ち止まる。
重くなさそうに扉を開けたストリッドだった。
受付嬢が扉の奥の空間へと歩いていき、私も彼女の後を歩いていく。
広い空間は横幅が60トルスあり、奥までの距離が120トルスあった。
ストリッドが扉から60トルスの距離を歩いていき、私の方へと向いて呼びかけた。
「シェイラさんー!全力の魔法を見せてください」
「低級ファイヤー」
私は叫んで、片腕を身体の前で伸ばし、掌から4トルスの火柱を出し、掌で火を球の形を維持して、放った。
「中級ファイヤー弾」
15トルス離れた5トルスはある巨大な岩を破壊した。
私は片腕を身体の前で伸ばし掌から水を球の形を維持して放った。
「中級ウォーター弾」
と叫んだ。
球の形を維持した水が20トルス離れた7トルスもある巨大な岩を破壊した。
ストリッドと受付嬢は口を大きく開けて驚いていた。
「続いてぇ中級アイス壁!」
今度は片腕を空へと伸ばし、宙に5枚の4トルスはある厚さの氷の壁を生成した。
私は屈んで、フィールドの土に掌を触れて、
「中級サンド壁!」
と叫んだ。
私の前に30トルスはある土の壁が出来、氷の板を砕く。
「ギルド長ー、良ければサンド壁の耐久性を試してください!」
「あぁ……ああ、わかった」
ストリッドが土の壁を攻撃したが、びくともせず、壊れることも穴があくこともなかった。
フィールドでの実力の披露を終えたストリッドがため息を漏らしながら、額を片手で押さえ本音を漏らす。
「さっきのは凄かったぜ!C級なんてもんじゃねぇ……B級、いやA級にしても問題はない。昇格試験は受ける気は無いか?勿体無い……」
「貴族が関わってきそうな依頼を受けたく無いので、遠慮しときます」
私はストリッドからの昇格試験を受けることについて、突っぱねた。
私は冒険者ギルドを後にして、宿泊する宿屋に帰った。




