表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/247

081-資源採掘

「ウッハ、ウハ、ウハハハハハハハハ!」


俺はその光景を見て、高笑いしていた。

笑いが止まらない。

これ以上愉快な光景などあるものか。


『ご機嫌ですね、司令官』

「ああ」

『資源リストがそんなに魅力的ですか?』

「勿論」


溜め込んだ資源に意味はない。

これから武器や艦船に加工される無垢な輝きは俺を魅了してやまない。


「ユグドラシルⅠの資源量が半端じゃないからな」

『ユグドラシルⅡの地下資源も中々のものですよ』

「それを言うなら、ドルドリークの月資源も相当じゃないか」


ここへ来てから、もう少しで半年が経つ。

その間に強化された装備や、建造された構造物が、更なる資源の採掘を可能にしていた。


『リフターの建造によって、月資源の採掘が可能になったのは素晴らしい事ですね』


イルエジータに設けた自動工場で生産した品は、多くの物をもたらした。

例えば、初期目標の水の浄化装置。

これにより、Noa-Tunに少しずつ溜まりつつあった汚水の問題は解決した。

次に、月採掘装置...リフター。

月の表面を定点爆破で吹っ飛ばし、岩盤をトラクタービームで持ち上げた後に砕いてアステロイドベルトを作り出すとんでも装置である。

流石に掘るまでは出来ないので、付近に貯蔵庫を設けて採掘艦隊で採掘している。

わざわざ手間暇かけて面倒を排除した結果、こうして月を堂々と掘れるようになったわけだ。


「......それに、アースガルド星系の資源もあるしな」


俺たちが征服したMT-WXE星系は、ユグドラシルにあやかってアースガルド星系という名になった。

あそこには今、領域支配ユニットが係留中なので、防衛はずっと楽になる。

領域支配ユニットとは、その星系に敵対者が一定数以下の状況でのみ係留タイマーが進む特殊な装置であり、係留が完了すると領有権を主張することができる。

勿論、領有権は飾りではない。

全ての艦船や施設が強化され、通信や妨害も強度が大幅に増幅される。

惑星スキャンもより明瞭になり、それ以外にも多くのメリットがある。

ユグドラシル星系でこれが出来ないのは、イルエジータとドルドリークに敵対者が残存しているためである。

わざわざ中性子弾頭まで使って虐殺を行ったのは、これを置くためでもある。

そしていずれは、イルエジータもクロトザークも...ルルとアインスの裁量で敵対者を排除することになるだろう。


『領域支配ユニットがあれば、強化通信ユニットを設置できますからね。ゲート先での戦闘が有利になります』


領有権を主張できた星系では、様々なユニットが配置できるようになる。

これによって、ユグドラシル星系への唯一の入り口であるアースガルド星系は、戦略上最も重要な拠点として動けるようになる。


「実は、ホールドスターも本来なら領有権のある場所にしか配置できないんだよな」


飛ばされてきただけなので、バグみたいなものなのかもしれないが。


『それから、電撃侵攻作戦についての準備が開始されました』

「そうか」


帝国の領土は広大である。

そこで俺は、メインの経路を構築した上で電撃戦で楔を打ち込み、そこから版図を広げていく計画に出た。

領有権の獲得によって設置できるようになった「プリメイドジャンプゲート」は、複数の星系を跨ぐくらいのことは余裕で出来る。

だからこそ、飛地でゲートを封鎖し、帝都侵略の足掛かりを構築する。

それが出来るのは、新型艦ヘッジホッグによるジャンプピンガーの展開と、ジャンプフィールドジェネレータによる大艦隊輸送によってのみ実現できる。


「全滅してこちらの情報が開示される方が怖いからな、準備は慎重に行え」


クロトザクより文明は進んでそうだしな...


『分かりました』

「じゃあ、俺は予定があるので失礼する」

『お気を付けて』


俺は戦闘指揮所を後にする。

ルルとネムの遊びに付き合うために。


面白いと感じたら、感想を書いていってください!

出来れば、ブクマや高評価などもお願いします。

レビューなどは、書きたいと思ったら書いてくださるととても嬉しいです。

どのような感想・レビューでもお待ちしております!


↓小説家になろう 勝手にランキング投票お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ