051-基地防衛システム
BDSとは、悲しき存在である。
SSCの広い宇宙を防衛するには、セントリーガンやフォースフィールドといった、個人の資産を守る設備が必要になるわけで、そういうプレイヤー達の声を受け登場したのが、領域防衛システムである。
燃料消費が少ないBDC(領域防衛コア)を中心とした設備で、自動で攻撃するタレットや、許可のないプレイヤーを通さず内部に攻撃も出来ないフォースフィールドなどが実装されるも、あまりに強すぎた。
そして、実装から一年後......ナーフの憂き目にあってしまうのだった。
「いろいろできるぞ!」が売りだったのだが、その機能のほとんどをプレイヤーが建造可能なホールドスターやザヴォートに奪われ、タレットは俺の所属するグループのメンバーを以てして「うーん.....クソ!」と言わせるレベルに弱体化した。
「だが、フォースフィールドと高級タレットだけは未だに有効だ」
そう、イベント配布の限定版セントリータレットだけは、何故か調整を逃れたのだ。
まあ、それはそうだろうな.....一個買うとフラッグシップ一隻作れるレベルに高いからな。
だが今は、金があったところで資源が無いので、遠慮なく作ってしまおう。
「まさかこいつを使う事になるとは....」
倉庫から持ってきたのは、BDSのブループリント一式である。
ユニオンの奴ら、俺のホールドスターをゴミ箱か何かかと勘違いしていたようで、思っていた数の数倍の数がそこにあった。
『コアには種類がありますが、どうされますか?』
「うーん.......どうするか?」
相手がドローンであることを考えると、ここはナフィーステコアがいいだろう。
一応一覧にしておくと、
◇パーリアル社製コア ミサイルタレットの追跡速度を強化
フォースフィールドの燃料消費が低下
◇オットロイン社製コア ドローンベースの操作範囲を強化
カーゴスペースの空間拡張が増大
◇ヘク社製コア プロジェクタイルタレットの威力を強化
ディスタブアンカーの出力が増大
◇ナフィーステ社製コア レーザータレットの連射力を強化
タレットのシールド回復能力が向上
となる。
レーザーでガシガシ攻撃し、タレット自体のシールドはチマチマ撃たれている限りは無限に回復する。
いいバランスだ。
まあ.......レーザーの燃料消費がヤバ過ぎて、燃料は二日に一回補充しないと持たないんだが、BDSのフォースフィールド内部に現実化したこの世界では何でも置ける。
加工船を置いて、惑星から燃料を直接供給できるようにしよう。
「じゃあ、ナフィーステ社製コアとヘビー、ミディアムのリミテッドセントリーレーザータレットをそれぞれ6、8基、DBS用ラージマルチカーゴを2基、フォースフィールド生成装置を上下合わせて1セット分頼む」
『了解しました』
俺はオーロラに指示を出すと、寝るために風呂へと向かった。
いつの間にか、夜になってたからな...
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