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【完結】SFゲームの世界に転移したけど物資も燃料もありません!艦隊司令の異世界宇宙開拓紀  作者: 黴男
終章

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228/247

222-プライアリート追撃戦

プライアリート星系に入ったアドアステラは、包囲を躱しつつ惑星へと降下していた。


『状況は?』

『ギャラハッドを旗艦とするドラゴンスレイヤー艦隊が追撃中です』


アドアステラが降下しているプライアリートⅡは、分厚い氷が複雑な断層を形成する構造の惑星である。

アドアステラを追うのは、装甲型巡洋艦を旗艦としたドラゴンスレイヤー級駆逐艦である。

実体弾は大気中で減衰しないため、アドアステラ追撃に任命されたのだ。


『ポイントDに追い込みます、最終兵器『ジャッジメント』エネルギー充填開始』


あくまでも、地上でアドアステラを追うのは猟犬に過ぎない。

本命は、軌道上に展開する主力艦「プロビデンス」。

最終兵器を展開し、エネルギーを充填。

追い込んだ地点にそれを撃ち込み、アドアステラを吹き飛ばす算段であった。


『ポイントDを外れた....!?』

『――――敵に未来予知が出来るやつが居るな、コバルト、グノーシスを出せ』

『了解!』


軌道上にワープアウトする大きな艦影。

それは、超大型ミサイルを満載した主力艦であった。


『ランダム地点に大型A.O.I投下します』


フジツボのようにグノーシス級超大型戦闘輸送艦を覆っていた大型A.O.Iが剥がれ落ち、推進剤を吐き出させながら惑星へと落ちていく。

大型A.O.Iは、地面へと突き刺さると同時に炸裂し、半径一万kmの範囲を消滅させる。

アドアステラはそれを回避し、コバルト達が構築した「網」の中へと追い込まれていく。


『キネスを使わせろ』

『了解です! A.O.Iで囲みます!』


範囲内全てのものを消滅させるA.O.I。

それで包囲し、キネス防御を恣意的に発動させるつもりなのだ。


『A.O.I起動、アドアステラ...上方向に離脱!』

『キネス防御は未使用の模様』

『A.O.I発射中断! ジャッジメントを使用しろ』


シンの命令で、軌道上に居たプロビデンスが巨大なレーザーを放つ。

だが、レーザーを撃たれた瞬間、アドアステラはほぼ垂直に上昇、転進して大気圏を突破する。


『アドアステラ、ワープベクトルを確立中』

『ワープ先を特定します、ゼノシス発進』


現地に存在するストラクチャーである「ハウザー」から、ワープ妨害型戦艦「ゼノシス」が数隻発艦する。

二対のリングが左右舷に接合されており、それがワープ妨害の制御を担っているのだ。


『キネスキャンセラーは開発中ですので、不意打ちで仕留めてください』

『了解です』


ゼノシスは一斉にワープを開始し、アドアステラのワープ軸線上に展開すると同時にインターディクションフィールドを展開し、機雷をばら撒きながら離脱した。


『アドアステラを捕捉』


アドアステラがフィールド内に捕まり、接触した機雷が爆発する。

爆発は大したことがないものの、放たれた重力波がアドアステラのレーダーを一瞬阻害した。

近距離に出現したグレンライカ艦隊が、ボムを直接撃ち込む。

爆風に巻き込まれつつ、グレンライカ艦隊は半数を失って離脱する。

爆風の中から、ボロボロになったアドアステラが離脱する。


『メルディクション艦隊、遮蔽解除! 攻撃開始!』


メルディクション級戦闘偵察型巡洋艦。

それらが虚空から現れて、砲撃を左右からアドアステラに浴びせ掛ける。

アドアステラが一瞬輝くものの、メルディクション艦隊は墜ちない。

コーティングが、キネスによる攻撃を一瞬防いだ為である。


『このまま囲めば...』

『アドアステラ、ワープブースターの使用を確認。インターディクションフィールドを振り切られます!』

『くっ...!』


ここを抜かれれば、ビルジースプライムまでジャンプゲートを使わなくとも一直線である。

それだけは避けたいと、コバルトは焦る。

だが、アドアステラのワープ速度が先程より早く、ゼノシスでは回り込めない。


『コバルト、ビルジースプライムには指揮官が居ます。ここを突破されたのは残念ですが...』

『はい、お任せします』


どちらにせよ、ジャンプゲートは既に破壊されている。

アドアステラが移動するためには、二日という時間を要する。


『次こそは...』

『ええ』


コバルトはホログラムの唇を噛み締めた。

アドアステラを止められなければ、その船は喉元にナイフを突き立てる。

そんな確かな確信を抱きながら。


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