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【完結】SFゲームの世界に転移したけど物資も燃料もありません!艦隊司令の異世界宇宙開拓紀  作者: 黴男
終章

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224/247

218-ケッチャコ…

何故かネムが抑えていた傭兵艦隊がこちらに向かってくるらしい。

アバター級をそちらに向けて転進させ、俺は俺でコアルームに移動する。


『敵艦隊、ワープアウト』

「『真滅砲(ディストラクター)』発射準備――――Noa-Tun、俺に力を貸せ」


呼応するように、聖遺物が輝きを増す。

白い空間だったコアルームが、一瞬で艶消しの黒に包まれた。


「――――消えろ」


真滅砲(ディストラクター)』は『焦滅砲(エリミネーター)』のアップグレードバージョンだ。

このアバターは、Noa-Tunをちょっと削った素材でできている。

だからこそ、俺の力を十全に増幅できる。

それは改装型ケテルも同様だが。


「破滅の鼓動」


俺の鼓動と同調するように、アバターが波動を放ち、それが黒い光と化してアバターの周囲を纏うのが外カメラからの情報に映る。


『誤差修正完了、いつでも撃てますよ』

「了解、放て」


俺の中から少しだけ何かが消え去るような感覚と共に、アバターが放った黒い閃光が、傭兵の主力艦のど真ん中を一撃で消し飛ばす。

P.O.DやA.O.Iと似てはいるが、異なる。

法則の外にあるキネスという力が、武器になった時どうなるのか。

それが、『真滅砲』なのだ。


「旗艦は殲滅した、後は任せる」

『はい、分かりました。では、これより残党軍を殲滅します』


後をアインスに任せ、俺はアバターを転進させる。


『シン様、どこへ?』

「所用だ」

『....分かりました、お気を付けて』


アインス達を放置して、俺はアバターをジャンプさせる。

場所はブライトプライム。

......アドアステラの、現在匿われている場所に。







「さあ、長きに渡る戦いは終わりました。後は、この場所に残るシンさ.....司令官の敵を撃滅するときです、突入してください、フィーア!」

『アハハハハハッ! 汚らわしい王国人共がっ! この....手で...! 終わらせてあげましょう!』


ワープアウトしたラトルスネイク艦隊が、オルトスプライムへと降下していく。

傭兵艦隊はそれを追うが、彼らはある事を完全に忘れていた。


「.....撃て」

『了解』


もう主力艦の庇護はない。

傭兵艦隊は、矢面に立たされているのだ。


「躱した!?」

『予測射撃を再開します』


しかし、一斉射撃を傭兵艦隊は飄々と躱す。

それこそが、傭兵の艦隊の強みである。


「成程、ネム様が指揮して抑える程度で済んだのは.....これが原因ですか」


大きな動きは決まっているが、小さな動きは各自に委ねられている。

統率なき統率。

それこそが、傭兵の強さだ。


「オペレーション・シータに移行」

『了解』


しかし、蟻が意思を持ち山に挑んだところで、何の意味があるだろうか?

PARADISE-GURDIAN艦隊が前へと飛び出し、VPRで稲妻を放つ。

稲妻は傭兵艦隊を連鎖しながら駆け抜け、シールドを焼き払う。

次の一撃は装甲を破断し、船体を突き破った。

稲妻が遠雷の様に輝き、数十いた傭兵艦隊はその数を減らしていく。

VPRは万物に区別なく当たり、破壊する。

伝播する性質故に、速度や大きさは関係ない。

傭兵にとってこの上なく相性の悪い武器であった。

彼等は、憎むべき敵に近付く事もできずに全滅した。


『射程距離に到達』

「全艦、ターゲットを分散しミサイル連続発射!」


フィーアは歪んだ笑みを浮かべ、そう命令を下した。

ラトルスネイクがミサイルランチャーからミサイルを吐き出させ、爆発範囲がギリギリ被らないようにターゲットを散らせて連射する。

地上からの対空砲火は、多過ぎるミサイルに対してあまりにも無力であった。

都市を覆うフィールドは第一波で消滅し、眼下に広がっていた巨大な宮殿と都市は、終末のような光景...そう、空を覆うミサイルの雨霰によって踏み潰され、吹き飛んだ。

破滅的かつ退廃的なその光景に、フィーアは恍惚の笑みを浮かべる。

王宮を破壊し、王国人の中で最も尊い存在を手に掛ける。

彼女の人生最大の夢が叶った瞬間でもある。


「コバルト、後をお任せしても宜しいですか?」

『ええ、構いませんが...どうされましたか?』

「お花摘みに...」


フィーアは身を震わせながら、艦橋から出ていく。

コバルトは彼女が何をするかを察していたが、言及する事なく都市の破壊に専念した。

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