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【完結】SFゲームの世界に転移したけど物資も燃料もありません!艦隊司令の異世界宇宙開拓紀  作者: 黴男
シーズン7-対エミド戦線

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155-『ヌルレス』攻略戦-前編

エミド領土ワームホール「ヌルレス」。

そこに、唐突にワームホールが開いた。

起点となっているのは、シンが放り込ませたビーコン。

そして、ワームホールを通じて、Noa-Tunの大艦隊が入り込んできた。


『全体に次ぐ。Noa-Tun旗艦艦隊はこれより、現宙域にとどまりP-G艦隊と共に防衛を行う! 天空騎士団はこの場に留まり、斥候部隊の続報を待て!』


途轍もない数の武装探索艦『ディスカバリー』が出撃し、遮蔽して星系中へ散らばっていく。


『敵の侵入を検知』

『自動防衛を開始』


ヌルレス星系の中央部、太陽付近はダイソン球となっている。

そして、そこにあるエミドブレインが、敵の侵入を検知、戦艦を中心とした排除艦隊を送り込む。


『ディスカバリーが敵の基地を発見しました』

「まだだ、ワームホールか、それの発生装置を発見するまでは仕掛けない」

『了解』


シンは、ここが本拠地ではないと考えていた。

何故ならば。


「(あまりに艦船の数が少なすぎる)」


ランダムな地点にワームホールを開いたとはいえ、スキャンに引っかかる艦船の数が少なすぎるのだ。

だからこそシンは、ヌルレスはエミドが所有する異空間星系の一つであると考えていた。

ダイソン球から漏れる赤い光が照らすこの不気味な星系を、エミドは国土の一つとして利用しているのだ。


「それにしても、ワームホールの内部だというのに.....星空があるな?」

『はい。通常のスキャンでも、欺瞞情報ではないと出ています』

「ということは、ワームホールの先に更に星系が?」

『既存の世界との接続は無いことが分かっています。既知宇宙と接続されているワームホールも存在する事は知識にあるのですが.....』

「思ったより、価値を感じて来たな......オーロラ、領有権主張ユニットは持ってきたか?」

『....まさか、領有なさるのですか?』

「そうなる、な」


ワープインしてきたエミド艦隊に対して、前衛のP-G艦隊が応戦する。


『敵の本拠地を特定しました』

「行け」


シンの指令で、ミドガルズ・オルムとナグルファーが同時にワープする。

遅れて、P-G艦隊と、新鋭艦隊――――ガーンデーヴァ級襲撃型フリゲート、ドラゴンスレイヤー級襲撃型駆逐艦、ベディヴィア級襲撃型駆逐艦、ベノムヴァイパー級水雷戦艦、ブラックガード級妨害型フリゲート、ミアプラキドゥス級長射程駆逐艦――――が、一斉にワープへ突入する。


『敵の主力艦を視認!』

「ミドガルズ・オルム、ナグルファー!『 アルビオン・メイカー』エネルギー充填開始!」


ミドガルズ・オルムとナグルファーが、その船首にエネルギーを収束させ始めた。

それに合わせて、エミド主力艦はP.O.Dによる妨害を試みるが、


『SET-D、起動!』


直後、その場に存在するすべてのエミド艦が突然停止した。

その中央にある特異点が強く発光し、何かに抵抗している様子を見せている。

ミドガルズ・オルムに搭載されているSingurarity Energy Transfer-Disrupter...略称SET-Dは、エミドの主要機関である特異点からのエネルギー転送を妨害する役割を持っていた。


「うまく行ったか」

『ただし、CPUリソースが毎秒増加しています。特異点の数学的カオスによる変異性の予測が困難になっているのです』

「何かが動けば、増えないエントロピーは無いってことか」


シンは呟くと、エネルギーの充填状況を見た。

演算リソースをこれ以上食われる前に、敵を無力化しようと考えたのだ。


「オーロラ、アルビオン・メイカーを撃て!」

『了解』


二隻の艦首が、強い光に覆われた。

暗い宇宙の闇を切り裂いた二筋の蒼光は、エミド主力艦を貫き、その背後にあった基地も貫通して消えた。


『敵旗艦、基地の無力化を確認』


主力艦の方は、内部誘爆で轟沈し、基地の方は火災でも起きたのか火を噴き出していた。

轟沈した影響で、エミド艦船は完全に沈黙していた。

指揮官がいなくなると崩壊するのでは無く、指揮官がいなくなった瞬間に機能停止するようだ。


「中身がいるとは思えないな」

『であるからこそ、なのでしょう。エミドという組織は...』


シンは突っ込むが、その在り方に文句をつける気はないようであった。

当然だ、散々他者の尊厳を踏み躙ってきたのだから、それについて言及するのはお門違いというものである。


「我々はこれより、星系内に存在するエミド艦隊および基地の無力化を行う。オーロラ、領有権主張ユニットを放出、敵性存在を常にウォッチしろ」

『了解です』


シンは次の指示を出し、艦隊は再び動き出すのであった。


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