閑話 朝の一幕
「つっかれたぁ」
「それな…」
今日も今日とて清水日課の朝ランニングに付き合いちょうど折り返し地点である公園にて休憩しているところである。疲れて披露している脚を少しでも回復させるためにベンチに座り家から持ってきた水分補給用のボトルからスポーツドリンクをごくごくと飲んでいる。
はぁ、この早朝ランニングを開始してもう1年経ったが日に日に走るペースが速くなってきてるので普通にしんどい
「…おなかすいた」
「珍しいな、この時間におなかすくなんて」
「今日起きてからいつも食べてるゼリー飲料飲んでなかったから…」
「なるほど、家帰るまで我慢できるか?」
家に冴え返れば弁当作るときのあまりがあるのでそれを上げれるんだが
「無理もたない」
「あーならコンビニにでも行くか?」
「お金持ってきてない…」
あっ、確かに俺も持ってきてないわ、飲み物とスマホしか持ってない…いやまて電子マネーがあるな、確かスマホに入れたアプリの中に2000円ほど入れていたはずだ。
「よかったな清水俺のスマホにお金は行ってるから買えるぞ」
「神」
というわけでコンビニに来てみたのだが、あーーこれはちょっとまずい、おにぎり類全滅、パンも全滅してやがる。珍しいというわけでもないな個々のコンビニ駅の近くだから朝方は商品が枯渇していることがよくあるのだ。
「死」
やばい清水がもう一文字しか発さなくなっている…あーでもほかのコンビニは結構遠いところにあるしどうしようかな、と考えているとコンビニの窓から牛丼チェーン店が見えた。あっあそこなら安いしうまいし電子マネーも使えるしありじゃん
「おい清水、牛丼食べに行こうぜ!」
「最高じゃん!」
あ、元気になった。
「おいしい…」
「ならよかったです」
こいつホントにおいしそうに食べるなぁ、というか朝から牛丼特盛とかよく食べれるな…
俺は並盛が限界です。
というか久しぶりに個々の牛丼食べたけどやっぱりおいしいなぁ、このサイズで500円以下なの神だよほんとに、学生の味方だぜ
「たすかったぁ…ほんとに死ぬかと思った…」
「お前ホントに空腹に弱いな」
「ほんとだよ…我ながら厄介な体質だよねー」
「そういう体質なら料理もうまくなってもいいと思うんだけどなぁ」
大体大食いの人たちって料理上手なイメージあると思うし
「ノーコメントでお願い」
清水がそう言って牛丼の最後の日と口を食べ完食した。うん一回清水の手料理食べさせてもらったけどまずくはないけどおいしくもないっていう感じだったもんな、最近だと料理教えようか?と聞くと絶対に私は食べるの専門なんでと帰ってくるようになった。完全に料理の上達に関してはあきらめたようだ。
「ごちそうさまでした、さて帰ろうっか」
「おー帰るか」
そう言ってお会計をしてから外に出たのだがかなりおなかがいっぱいなので走れる気がしない、これ絶対走ったら横腹が痛くなる奴だ
「なぁ、清水お前走れる?」
「え?うん走れるけど?」
うっそん、すげぇなこいつ
「なら先に帰っといてくれ…俺歩いて帰るから」
「ん?なんで?」
「満腹走ったら死ぬ」
「おけ、先帰るわ…あ、バイクで拾いにこようか?」
「助かる」
「まかせな」
こんな感じで今日の朝が終わった。こいつがバイクを買っててよかったわ、ほんとに