表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

第二話:行商人ランクルス

太陽光で光り輝く白緑の木々が、視界一面に広がる荘厳な森の中。

 

 鳥の甲高いさえずりが森中に響き渡る。この森に一本だけ白い土の道が通っていて、蛇のようにうねりながら先のほうへ果てしなく続いている。

 

この道を歩いている二人の人影があった。歩いているのは旅人のアイクとファン。二人が巡礼の旅へと出発してから半日以上が過ぎていた。昼ごはんの携帯食料も食べ終わり、太陽が沈みかけた頃にはブーツが地面を踏みしめるペースもおそくなっていた。

 

 ここは七大地方のうちのひとつ、クィール地方の辺境国スイスのとある森。村を出て、山のでこぼこした斜面を下って海のように鬱蒼と広がる森を歩いて四時間。アイクたちは村の外に出たとしても、山の斜面にいただけで森の方は一度もきたことがない。故に二人は森の中の姿を初めて実目でみたのだ。木々の作りや地面の花々にも目がいってしまう。


 「ああ・・空気はものすっごい濃くて新鮮だけど。。。休み休み歩いてもこの距離はさすがにきついな・・」

 そよ風がアイクの蒼く短い髪をなびかせている。アイクは前だけをボーとした目で見据えながら、隣を歩くファンにけだるそうに言った。

 

 「いつもはそんな事言わないのにさすがに疲れたんだねアンタも。まあ今日はこの森を出られそうもないから、今晩は野宿して明日スイス国の街‘トレイズ‘に着ければいいんじゃない?。なんでもトレイズにはあたしたちが見たこともないような風景が広がってるらしいし、クィールの中枢国の神様にお祈りしに行く前の楽しみだね。あ、またテンじいさまが見せてくれた図鑑に載ってた‘鹿‘が歩いてるよ。親子だよホラ〜」

 

ファンは歩きながら見ていたクィール地方の地図を片手に、もう片方の手で木々の間からこちらをじっと見ている鹿の親子を楽しそうに笑って指さした。アイクとは正反対に足取りも元気だ。


 「元気だなーファン。あー疲れたあ、今日はもう野宿しよう。妖精の泉はまだ?」

「しょうがないなー。後少しだから、そこでテントを張って野宿にしよか・・・」

 二人は紫の空から藍色になった空のもとを歩いていく。前は結構暗く、二人は携帯ランプの中に指を入れ、魔力を指から出して火を灯し、それを手で持ちながら歩いていった。やがて道のさきに草地が丸い円状に開けた場所に着いた。 

  

 そこにはやや広く膝よりやや高い位置まで溜まった蒼く澄んだ池があった。今は夜空に瞬く星が水面に映っていた。

 


 「ここが妖精の泉かあ。これってこの森のどこかにいるっていう妖精族が見つけた泉でこの森のいたるところにあるんだよな確か。まあいい。とにかくテント張って、早く寝よう。晩飯は俺はいいや」

 

 そう言ってアイクは荷物の中のテントを広げて、タープを張って杭を四隅に打った。一応は大きな二人分のテントだ。

 

 「そうだね・・あたしもさすがに疲れてきたかも。じゃああたしはそこの泉で水浴びしてくるから覗かないでよ」

 

 「んなもん覗かないよ、んじゃお先」

 

 アイクはテントの中に入り込んで、敷いた毛布の上で寝息を立てた。隣にはファンが寝るスペースがある。

 

  

 月が雲に半分隠れて空に浮かぶ。わずかな月明かりに照らされ、泉で水浴びをするファンは時折、アイクが自分の裸を覗いていないか振り返りながら体を洗っていた。

 

 そして体をタオルで拭いて、寝巻きのスウェットに着替えるとテントのそばで薪を燃やして草地に裸足で座ってそれにあたっていた。あたりはとても静かで、梟の鳴く声が夜の森に木霊していた。

 「アイク寝ちゃったか・・。じゃ、あたしもそろそろ寝ようかな・・」

ファンは火をとりあえず消して、テントの中に入ろうとした時だった。


 「?」

 

 ファンは自分たちが泉の広場に入って来たほうの入り口を見た。何かが近づいてくるような音だ。ガラガラとした音で、何かを引いている様な音。万が一危険な事態になったときの為に、即席でスウェットの上に鎧をつけて武器のナイフ二本を両手に音のする方向をじっと見た。

 

 入り口から入ってきたのは馬車だった。二頭の馬に引かれた幌馬車の運転席に座った人間が片手に松明を持っていてその回りは明るかった。

 

 「よしここに止めるか。ん?・・誰かいるみたいだな・・」

馬車の運転手は馬車をアイクたちがテントを張っていたとこからすこし離れたところに止めると、松明を持ってファンの方へ歩いてきた。ファンはナイフを握る。

 


 「こんばんはお嬢さん,お一人ですか?」

 ファンの前に歩いてきたのは一人の若い男性だった。

 

 全身は白い布で覆われていて、顔はむき出しだった。ほんのすこしだけ口ひげをたくわえ、にっこりと微笑んでファンにたずねてきた。表情はなんともさわやかだ。

 

 「いえ・・・旅の連れが今そこのテントで寝ているんです。あたしもちょうど寝ようと思ってたところで・・」

 ファンはとりあえずナイフをホルスターにしまうとそう答えた。

 「そうですか…私は行商人なのですが今晩はここで休もうと思っていまして…いいでしょうか?」

 男がファンに丁寧な口調でそう尋ねる。


 ファンはすこしの間訝しげな表情をして下を向いていたが、やがて


 「分かりました。ここでどうぞお休み下さい」と言って、微笑んだ。

「有り難うございます。では遠慮なく」

男はそう言って一台の馬車を、泉の傍でアイクたちのテントの横に止めるため、馬車の方へ戻った。そしてこちらへと進めてきた。馬車の後ろには巨大な鉄の鎖で、もう一台の馬車が繋がれている。木製の車輪が動くたびにガタガタと音がする。

そして泉ぎわで止まった。


ファンは再び焚火をつけると座って止まった馬車を眺めていた。自分までが寝てしまったら、危険な今の時代。寝ている間に何をされるか分かったもんじゃない。そんな風にやはり少し警戒しながら、スウェットの上からつけた腰のナイフをホルスターごと外して草の上に置いた。


 アイクはテントの中で相変わらずグースカ眠っている。

ファンが焚火のそばに座っていると、後ろの馬車の方から先程の男が歩いてきて言った。


 「あの、焚火に当たっていいでしょうか?寒くて・・」再び丁寧な口調でファンに焚火に当たらせてもらうよう頼む。

「どうぞ」ファンは今度は微笑むことなく言う。近くにきたのだ。警戒は当然だった。



 男が焚火のファンの反対側に丸腰でゆっくり胡座をかいて座ると、白い布を脱いで側に置いた。布の下には長袖のセーターを着ていて、黒い長ズボン、そして足には短いベルト付きの黒いブーツを履いていた。


男がちょうど布を脱いで側に置いた時。テントの中からアイクが出てきた。アイクはすぐに、鎧を外しただけで他は着替えずに寝たので、白いパーカーとジーンズ姿だった。


 「う〜…ファンまだ起きてんの…?ん?……この人は?」

アイクは男を、一体誰かという疑わしい目で見ながら今度はファンを見る。


 「この人はここに休みにきた行商人さんで、えと…」

ファンが男の名前を分からず、戸惑っていると


「あ、申し訳ありません…自己紹介が遅れましたね。私の名前はランクルスといいます。今晩一晩お隣で厄介になります」

男は優しく微笑んで、二人に軽く会釈をした。


「あ…はあ」

アイクはテントから出ると、焚火を囲むのに加わった。月はもう藍色の雲に完全に隠れてしまって当たりは暗い。唯一の光源はパチパチと音を立てて燃える焚火だけだ。



ランクルスはアイクが座るのを見ると話し始めた。

「私は行商人として故郷の砂漠の辺境国ナパールを出て世界を回っているんです」

「へぇー」

ランクルスの言葉に、警戒しながら話を聴くファンとは対象的に興味津々の様子でアイクが反応する。


 「後ろに止めてあるあの馬車の二台の荷台の中には、コンパスやショルダーバッグや鎧、携帯テントや魔力補給薬など商品がびっしり載っています。そこでどうです?どれか買いませんか?」

ランクルスが自己紹介から商品の販売に乗り出したので二人共戸惑った。


 「あ、えと俺たち今金が全くなくて…」

オロオロするアイクに


 「ハハハ。冗談ですよ。あの荷物は今はほとんどが私の生活品で売るのは商品を調達したらです。それに隣で厄介になった方々にいきなり商品を売り込むのは不躾ですよ」

ランクルスは笑いながら言った。

アイクとファンはその言葉に少し安心した。


「ところで、貴方方の名前と旅のいきさつをなんかをお聞かせ願えませんか?」

優しく微笑み、そう尋ねるランクルスに二人は慌てて、


 「あ、申し遅れました。あたしはファンと言います」


 「俺はアイクです。ファンとは故郷の村の幼なじみで、村の風習で成人の儀式として行う巡礼の旅をしています」

アイクはファンに続いてそう答えた。

するとランクルスが驚いたように

「貴方方は巡礼の旅をしてるんですか!?」と返した。

「ええ…」アイクは不思議そうに言う。 「風の噂で聞いたことがあります。クィール地方のある村では成人の通過儀礼として旅をすることになっていると」

「へぇ〜そんな有名になったんだなウチの村は」

アイクは驚くような感心するような顔で言った。

「ま、今日の早朝にちょうど出発したばかりなんですが」

ファンがランクルスに笑って言った。ファンはランクルスの態度に警戒を少し解いた。


 「すごいですね今朝とは。良いですね、若々しくて。世界にはまだまだ見たこともないような、風景や食べ物、生き物、人、そして魔法なんかがあります。それを若い時期に経験しておくことは素晴らしい慣習です。しかし、危険も多々あります。私からのアドバイスを僭越ながらさせていただくと、誰かに殺されそうになったら迷わず゛殺される前に殺して下さい゛この判断を早く出来るかどうかが今の危険な時代大切ですから」

 

 ランクルスが二人に真剣に旅の心得を教えてくれた。


 「分かりました」


 「忠告どうもです」

ファンとアイクはそれぞれ軽くお礼を言った。するとランクルスはニコリと微笑んだ後、二人に尋ねた。


「実は私はここスイス国の街トレイズに向かっているのですが、貴方方はどこへ?」

ファンは迷わず答える。


 「偶然ですねー。私達もトレイズの街へ向かってるんですよ」


するとそれを聞いたランクルスはある提案をしてきた。


 

 「あ、そうですか。でしたらお頼みしたいのですが、私は魔法や武術など身を守る術を持っていなくて、今までも幾度となく旅人さんなどに護衛を頼みました。そこで明日からの進路が同じなのでトレイズまで一緒に護衛として向かって欲しいんです。どうですかね?」

ランクルスは心配そうな顔で二人に問いかける。アイクは迷わず


 「いいですよ。これも何かの縁ですし」

そう快活な口調で了承した。ファンにも聞いたが、ファンもとりあえずは大丈夫そうだと踏んで了承した。


 

 「有り難うございます。何分盗賊などはいつ出てくるか分からないもので……では今夜はこれで。明日からトレイズまで道中ヨロシクお願いします」

ランクルスは白い布を持って立ち上がると、一礼して


 「ではお休みなさい」

と言い残して先頭の馬車の中に入っていった。


「とりあえず良い人で良かったな。危ない人が今は多いってテンじいさまに聞かされていたんだけど」

アイクはファンに笑って言った。

「でもあたしは念には念を入れて警戒は怠らないようにしとくよ」


 何の心配もなさそうに笑うアイクの横でファンは真剣にそう言うと、さあ寝ようかと言って火を泉の水で消して、アイクと共にテントに入った。当たりは 一気に静かになった。やがて空は曇り、辺りには霧が立ち込めてきた。


「いやあ。ファンと二人で寝るのは、小さい頃から11才くらいまで一緒に風呂入ってたから恥ずかしくもなんともないけど…なんか村の外で、全く知らない土地で寝泊まりって家族と離れるからちょっとドキドキするな」


 アイクがテントの中で毛布にくるまりながら上を向いて言った。


 「まあ確かにねー。でもアイクは優柔不断な所がたまにあるから、もうちょいシビアに旅をしてほしいけど」


 ファンも同じように毛布にくるまりながら上を向いて言った。蒼い髪の少年とピンクの髪の少女。二人は旅の初日の夜、昨晩の家族との話や、村での思い出なんかを語り合っていた。二人の話は尽きる事なかったが、ファンが話をしていると

 「アイクは去年アタシの風呂覗いてアタシにぶっ倒されたけど、次そんなことしたら許さ…あれ?」

「ZZZ…」

アイクはすっかり眠りに落ちていた。

「もう…まあ確かに今日は初日で疲れたのも分かるよね。ふう・・アタシももう寝よ」

軽い鼾を立てて寝るアイクの横で、ファンも静かに寝息を立てていた。万が一の時の為にテントの入口は内側から鍵を掛けておいた。これでもし部外者がきても一先ず安心して対応出来る。


 

 二人が眠りについてからかなりの時間が経った。辺りはまだまだ暗い。泉の小さなさざ波の音が優しく辺りに響く。今日は最近アイクがうなされていた寝言も出ず、二人はぐっすりと眠っていた。そんな時、先頭の馬車の荷台に入って、内側から鍵を掛けて中にあるベッドの上で寝ていたランクルスはある音で目を醒ました。


「ガタガタ、ガサゴソ…」

「ん?なんだろう…」

ランクルスが聞いた音は、荷台の外というより、鎖で繋がれた先頭の荷台と連結された後部の荷台の中からだった。


「そういえば後ろの荷台は鍵を掛け忘れてた…やばいな」

ランクルスはそうつぶやくと静かに起き上がり、音を立てないようにそっと鍵を開けて外に出ると、忍び足でアイクたちの寝るテントの前にきた。


「す、すいません」

ランクルスはテントの入口を叩く。布製なので、音こそそれほど立たないものの程なくして中からファンとアイクが入口を開けた。

「う〜眠っ」

アイクの眠そうな声に


 「すいません」

とひそひそ声で言った。


 「あら、どうかしたんですか?」

 

 心の内では何かあったと察していたファンは、すぐさまピンクのショートヘアを後ろで結ぶと、スウェットの上からナイフのホルスターを腰回りに付けた。


 「実は、さっきから後ろの荷台の中から音がするんです。鍵を掛け忘れたのに今気づきまして。私は武器がないので、中の様子を見ていただけないでしょうか?」


 

 「え?ホントですか?」

「分かりました。行きましょう」ファンよりアイクは早く準備すると、そう言った。


 眠気がやっと覚めたアイクより早くテントから出たファンは、ランクルスと共に馬車の後部の荷台に近づく。それを見て、アイクは慌てて鎧を着けて、テンじいさまからもらった携帯杖をリュックから取り出すとブーツを適当に履いて二人の後から付いていく。

 

 三人は幌馬車の後部荷台の横にきた。

荷台は前部後部共に大きく、中に人が十人は入れそうだ。前部の運転席の前で寝ている二頭の馬を驚かせないよう、また中にいる何者かに気付かれないようにファンはひそひそと喋る。


 「ランクルスさんは下がっていて下さい。アタシとアイクで一斉に奇襲します。とりあえず、動物であろうと人間であろうとひとまず気絶させないといけません」


 「そんなこと出来るのかよ」アイクが疑わしそうに言った。 幌の中では


 「アンタ手際悪いわよ」という若い女性の声と、


 「わ、分かってるって」という同じく若い男性の声が聞こえた。

「どうやら人間二人のようね。多分アタシたちの武術と魔法なら大丈夫。うっかり殺さないようにしないと」

ファンはそう言って


 「じゃあせーので行くよ」と確認をとり


 「わ、分かった」若干ビビり気味のアイクの言葉の後で合図を出した。アイクは生まれて初めての命をかけた戦闘になるかもしれない状況に心の臓が高鳴る。

それを心配そうに見つめるランクルス。


そしてファンの合図

「せーの」の掛け声と共に二人は荷台の後ろの入口から段差をジャンプして一気に駆け込んでいった。


突然の人間の突入する足音で困惑した二人の男女は

「!?うわっなんだ!?」

「気付かれた!」

との掛け声の瞬間にはもう遅かった。

幌の中の真っ暗闇の中ファンのナイフの柄の部分が速いスピードで男の腹に思いっきり食い込み、


 「ぐぇっ!」といった声で男がドサリと床に倒れ込む。その次に、


 「くっ!」

 そう言って奥から外へ逃げ出そうと出口へ走ってきた女の足を引っかけて床に転ばせたアイクは、転んだ女の上に乗り床に押し付けながら女の両腕を後ろに回してつかみあげた。


「痛っ!」

女の甲高い悲鳴が幌の中に響く。


「さあ、もう逃げられないぞ泥棒め!はあはあ・・」

アイクはそう息をあらげながら言って、予め用意しておいたロープで女の両手首を縛りつけて自由を無くした。そして、ファンに倒され気絶した男にも同様にした。


そして二人をそれぞれ荷台から降ろして草地に放った。

ドサリと音がする。

暗い霧の中様子はよく分からないが、ファンは女の元へ行くと咄嗟に

「とりあえず朝まで眠っててね」


と怒った声で女の後ろ首にチョップを入れた。女は声も出さずに倒れ込んだ。


「や、やりましたか?」

ランクルスがアイクとファンに心配そうに尋ねた。


 「ええ、何とか…」

ファンも初めての実践に汗をかきながら答えた。アイクは


 「ああ…緊張したぁ」と言って地面にへたれこんだ。


「この人たちは気絶させました。なので今晩は安心して寝て、明朝と共に尋問しましょう。そして、妖精族が管轄するこの森にある゛森の監獄゛に入れましょう」

盗賊であろうか若い男女二人組を見下ろしながらファンは厳しい口調で言った。


 「何それ?」

そんなものがこの森にあるのか。不思議に思い、アイクはファンに聞く。


 「地図に載ってたんだけど…って説明は明日でいいわよ。今日はとりあえず寝ましょう。この二人は明日までは絶対目を覚まさないだろうし。ランクルスさんも」


 「分かりました…有り難うございます。大事な生活用品などが盗まれてからじゃ遅かったですが、何とか助かりました」

ランクルスはそう安心して言いながら、荷台の鍵を閉めた。

「では明朝に」

「ランクルスさんも気をつけて下さいっす」


 「あ、はい。お休みなさい」

アイクとファンは早速の護衛の仕事をやり終えてテントに足早に戻っていった。残されたランクルスも、気絶した二人の盗賊を見て何やら怖くなり、早々と前部の荷台の中に入って鍵を掛けた…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ