【96話目】 意外な再会
廊下を歩いていた俺とイーリシャさんはとある部屋の前に来ていた。
「ここで今日の任務についての詳細を聞くのちゃんと礼儀正しくしててね?」
とイーリシャさんに釘を刺される。
この部屋にいる人はかなりの地位の人なのだろうか。
たしかに扉の装飾は豪華で他の部屋と比べて異質を放っている。
「……失礼します。第2中隊、アグン隊のイーリシャです。」
と扉に関心しているとイーリシャさんが扉を叩き部屋に入る許可をもらう。
「どうぞ」
扉の奥から聞こえてくる女性の声、でもこの声に俺はどこか聞き覚えがあって。
「失礼します!」
イーリシャさんが扉を開けて部屋の中へと入る。
「失礼……します」
俺もイーリシャさんに続いて部屋に入る。
そしてそこにいたのは……
「あら、ユウトも一緒だったんですか。」
久しぶりに聞く声、心が綺麗になるような美しい声この人は……
「久しぶりですねユウト」
なんとそこにいたのは、俺が異世界に転移してからお世話になったセリティアさんだったのだ。
「おはようございます!セリティア様!!……ほらユウトも!」
セリティアさんとの思わぬ再会で呆気に取られていた俺はイーリシャさんに挨拶するように注意され、頭を下げる。
「うふふ、良いのですよ。さて、今回の任務についてですね」
セリティアさんは笑顔で流して、任務の説明へと移った。
「今回の任務は前回あなた達アグン隊に討伐してもらった盗賊団、それの本隊の討伐です」
セリティアさんから任務についての聞かされる。
「いいでしょうか?」
セリティアさんの言葉に疑問を持ったのか、イーリシャさんが質問することの許可をもらう。
「ええ、いいですよ」
「盗賊団の本隊とは……?前回討伐したのが全てではなかったのですか!?」
深刻な表情をしながらイーリシャさんがセリティアさんに聞く。
「えぇ、この前の盗賊団は今回の任務対象の末端の組織に過ぎません。
そして最近、本隊の場所を掴めたのであなた達アグン隊にこの任務を任せたいのです。」
セリティアさんはイーリシャさんに説明をする。
「わかりました」
説明を聞いたイーリシャさんは任務に対して了承をする。
「ありがとうございます。それでは2日後、前回の森にて。」
セリティアさんは俺たちに任務の場所と日時を話す。
「それでは失礼します」
イーリシャさんが部屋から立ち去ろうとする。俺もイーリシャさんに着いて行こうとした。
「あっ少し待ってくださいユウト」
立ち去ろうとした時、後ろからセリティアさんに呼び止められる。
「先行ってるね。」
イーリシャさんはすぐに察してくれて、俺を置いて部屋を出て、部屋には俺とセリティアさんの2人だけになった。
「どうですか様子は?」
心配そうにセリティアさんは俺に尋ねる。
「はい、全然大丈夫です!」
セリティアの問いに俺はすぐに答える。
「そうですか……辛いこともあったでしょ、あまり無理はしないでくださいね」
セリティアさんは優しく俺のことを心配する。
異世界に来て、楽な事ばかりじゃなかったのは確かだ。
それでも俺は。
「えぇ俺は大丈夫です。それでは失礼します」
笑顔でそう返して、扉を開けて部屋から出て行った。




