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やさしい異世界転移   作者: みなと
マジックフェスティバル!!
78/263

【77話目】幕間

 さて、時は少し戻りユウトとクラックが激しくぶつかりあっている最中の事です。

 審判がグランドへと行くために使っている通路に5人の男達が姿を見せていました。


 その先頭にいるのはトハクだった。

 目的はもちろん……


「あのクソガキ!絶対にタダでは済ませねぇぞ!!」


 怒りに身を震わせながらトハクはユウトへと攻撃を仕掛けようとしていた。


「行くぞお前らぁ!!ゴルディン様のためにあのガキを潰せぇ!!」


「「おぉ!!」」


 トハクの掛け声に応じて仲間であろう4人の男達が声を上げる。


「そこで何をしているのかな?」


 背後から知らない声が聞こえてきた。

 その声に反応してトハク達はその声の方を振り返った。


「なっ!お前は!!」


 そこにいたのはパゼーレの騎士団の騎士長ディーオンそしてその横には茶色い髭チャーチスが立っていた。


「ここら辺を見回っていたら怪しい奴らを見たって聞いてな。

さて、お前らはいったいここで何をしてるんだ?」


 1人1人に視線を移しながらディーオンは男達の目的を聞く。


「ほ、他に座れる席がなかったから仕方なくここで見てるだけだ!!」


 トハクは苦し紛れの言い訳をディーオンに吐く。

 そんなトハク達を見て呆れたのかチャーチスはため息をついた。


「ゴルディン」


 ディーオンから出た言葉にトハク達はギクッと反応する。


「どうせお前らゴルディンから来た奴らだろ?」


 余裕そうな表情でディーオンはトハク達に問いただす。


「貴様……それを知っていて……!!」


 男達の中の1人が口を滑らせた。


「やっぱりそうなんだな。」


 ディーオンの言葉に口を滑らした男は「しまった!」と反応する。


「ここまで堕ちたかゴルディンの連中、デュヘインがいた時の頃は堅実だったのが今はこれか……」


 ディーオンはかつてゴルディンにいた英雄の事と今のゴルディンの現状について嘆く。


「そ、それを知ってしまったからにはお前らを生かしてはおけん!!」


 トハク達は情報が漏れたことで焦っていて激昂しているのか魔性輪を取り出して交戦する気のようだ。


 それを見たディーオンは戦う姿勢を見せてたが。


「待ってください。ここは私1人で。」


 チャーチスがディーオンの前に立つ。


「……別にいいがいきなりどうした?」


 ディーオンは意外そうな顔でチャーチスに尋ねる。


「いや別に。」


 チャーチスは少しそっけない返事を返した。


「あっ言っとくけど、ここで活躍とかしてもまだ中隊長には戻れないからな。」


 補足するような感じでディーオンはチャーチスに言った。


「……やっぱり私貴方苦手です。」


 図星だったのか不服そうな態度を取る。


「はよやれ」


 チャーチスはディーオンの言葉をスルーしてトハク達の前へと歩く。


「……へっディーオンが出てこないなら俺達にも勝機はあるぜ、全員でかかるぞ!!」


 トハク達は怯えはしたが、ディーオンが戦わないと思った瞬間に少し強気になり人器を取り出す。


「行くぞお前らかかれぇ!!」


「「おぉー!!」」


 トハクの掛け声と共にチャーチスに飛びかかっていく男達、チャーチスも人器である槍を持って迎え撃つ。


 結果はというと……


 男達は全員床に倒れてチャーチスに見下されていた。


 全員倒し終わったと思い、チャーチスは通路の先に移動していたディーオンの元へと行った。


 そこではまだユウトとクラックの激戦の真っ最中。


「あの異世界人のガキ、よく動きますね。」


 チャーチスは先に戦いを見ていたディーオンに声をかける。


「あぁ……そうだな。」


 ディーオンは2人の戦いを見ながら呟くように言った。


「まぁ貴方の指導あってのものなんでしょうけどね。」


 チャーチスはユウトのこの実力は当然だと評価を下す。


「いや、俺がやったのは戦いの基礎の部分だけだ。あそこまでやれるのはアイツの実力だよ。」


 チャーチスのユウトに対する評価を否定してユウトの事を少し高く評価する。


「いや、それにしても……」


 今のディーオンの目に映るのはユウトの今の実力よりも……


「いい表情かおするようになったじゃねぇか。」


 最初会った時よりも晴れやかな表情をしているユウトの事が目に映ったのだ。



「た、大変ですー!!」


 ディーオンが感情に浸っている時に後ろからバットルの騎士が現れた。


「?どうした?」


 その騎士の慌てようを見てディーオンは事情を聞く。


「都市ゴルディンが……凶震戒によって壊滅しました!!」


 ゴルディン壊滅の報が今、ディーオンに届いたのだ。

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