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やさしい異世界転移   作者: みなと
マジックフェスティバル!!
52/262

【51話目】レイナ捜索

「レイナが今朝から行方不明なんですぅ!」


 その言葉で俺の目が完全に覚める。

 俺はベッドから飛び起きる。


「いったいどういうことだ!!!」


 俺はパートリーに向かって叫んだ。

 パートリーはその声にビクッとしたが続ける。


「それよりまずぅは着替えてください。着替えながら説明しまぁす。」


 俺は事情を聞きたかったが、それにしてもさっきの大声はよくなかったと即座に反省して俺は無言で頷いて、着替えを始めた。


「最後にレイナを見た人の話では、朝方突然、『会場に行ってくる。』とだけ伝えて行ったそうでぇす。 けれど他の人が会場に行ってぇもレイナの姿がなかったそうでぇす。」


 朝方って……どれだけ早い時間の出来事なんだ?

 俺は着替えながらパートリーの説明を聞く。 その時の俺はいつもより何倍もの速さで着替えを完了させていた。


「よし、とりあえず部屋を出よう!」


 そうして俺とパートリーは部屋から出て他の学生達と合流しようとする。

 寮一階のエントランスでデイとヴァーリンを見かける。


「デイ!ヴァーリン!」


 俺は咄嗟に2人に声をかける。


「ユートか!事情は聞いてるな!?」


 デイは俺を見かけて、レイナの件について聞いてくる。


「あぁ大体な、それにしてもレイナはなんで朝から会場に……」


 デイの問いかけにすぐに答える。

 そして何故レイナが朝早くに会場に行ったか俺は疑問に思う。


「どうしてかはわかりませぇんが、相当ヤバイ感じだと思いまぁす。」


 パートリーが不吉なことを口にする。


「相当ヤバイ……?それはいったいどういうことだ!?」


 その不吉なことが俺の中で引っかかり、パートリーに理由の説明をしてもらう。


「実はこの魔法大会に集まる人を狙った誘拐があるってもぉっぱらの話です。 昨日棄権したドウさんも実は昨日から行方不明になってるそうなんでぇす。」


 昨日の第2試合で来なくて棄権扱いになった人もレイナと同じく行方不明に?

 ますますレイナの事が心配になる。


「今はそんな話はいいだろ!?他のみんなは寮から会場までの道でレイナを探してくれてる。 俺達は会場でレイナを探すぞ、お前最初の試合だろ、早くしないとまずいだろ?」


 デイは会場に探しに行くように言う。


「レイナがいないのに、試合の事考えてる余裕ねぇよ。」


 俺はレイナの事が心配で試合の事なんかどうでもよく感じていた。


 そして俺達はレイナを探す為に会場に向かい、到着する。


「俺とパートリーはこっちを探す!デイとヴァーリンは向こう側を探してくれ!」


 会場へ着くなり二手に分かれて捜索した方がよいと思い、他の3人に指示を出した。

 組み合わせはただ近くにいたパートリーを選んだ今更組み合わせでとやかく言ってる場合ではない。


「わかった、そっちは任せたぞ。」


 デイはすぐに理解してくれたようでスムーズに別行動で捜索に移った。


 俺とパートリーは観客席でレイナを呼びながら探す、途中であった人にもレイナの事を聞くがレイナの事を知っている人はいなかった。


 会場内の通路にも行ってレイナを呼びながら探す。通路には観客席と比べて人はおらず、立ち入り禁止と書いてある部屋がいくつもあっただけだった。


「ま、まずいですぅよ!!そろそろ試合が始まっちゃいますぅよ!!」


 パートリーが慌てた様子で俺の袖を掴みながら言っている。


「今そんな事言ってる場合じゃないだろ!?早くパートリーも探せ!!」


 こんな状況じゃ試合どころの騒ぎじゃないとパートリーに言い、探すように促す。


『さーて!そろそろ魔法大会2日目!始めるニャ!!』


 そんな事を言っている間に魔法大会が始まるという放送がされた。

 それを聞いていたパートリーは。


「も、もう時間はないでぇす……これは使いたくなかったでぇすが仕方ないでぇす。

なにせ、こんな人であんまり機能しないと思いますぅし、とても疲れまぁす。」


 パートリーが魔性輪を取り出して指にはめた。何か魔法でも使うというのか?


「それにこの魔法を使うと、口調がおかしくなるんだ。」


 突然パートリーの口調と声に変化が出る。

 さっきまで訛って掠れ声だったのが若干声がかっこよくなり訛りも消えていた。

 更に彼は前髪をかき上げて隠れていた顔をだす。

 パートリーの顔は結構な美少年じみた顔だった。


「僕の魔法は範囲探索。決めた範囲の中のものを感知できる魔法です。

でもこんなに人が多くてはあまり意味がないですけど、やれるだけやってみます。」


 パートリーは俺に自分の魔法の説明をした後目を閉じて集中していった。

 そして……しばらく経って……


「……ん?これは……」


 どうやらパートリーは何かを見つけたようだ。

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