【48話目】 マジックフェスティバル第1試合 ユウトVSウィングル
「試合開始!!」
試合開始とともにウィングルは翼を広げて地上から姿を消した。
彼は羽ばたいて空を飛んでいたのだ。
「先手必勝!ウィングバレット!!」
空を飛んでいる彼の翼から無数の羽根が俺に向かって発射される。
これは明らかに攻撃だろう。
だけど──すべて見えている。
短剣を構え、風の魔力で体を覆う。
向かってきた羽根をすべて短剣で斬り落とし、風の魔力で別方向に弾き飛ばした。
彼の羽根の動きには対応出来た。
『ニャニャニャンと!!ユウト選手、ウィングル選手の放った羽根をすべて防いだ!!これは一体どういう事ですかニャ解説?』
実況から声が飛んだ。
『これはユウト選手の転移ボーナスによって身体能力の反射神経が敏感になって飛んできた羽根に対して反射的に対応したという事でしょう。』
ルコードが俺の行動とかについて詳しく語っている、なんか違和感ある。
『そういう事ですかニャ。ではやっぱり異世界人は有利って事かニャ?』
『いや、一概にそうは言えない。
確かに身体能力は我々に比べて高いですが、彼、異世界人は我々と違って幼い頃から魔力訓練等を行なっていません。』
『ニャる程つまり身体能力では強いけど、魔法勝負はそんなに強く無いって事かニャ。』
『えぇ、まぁ"普通"でしたらね。』
そんな実況と解説のやりとりが続いている間にも俺とウィングルの戦いは続いていた。
ウィングルはこのまま遠距離での攻撃は不利と感じたのか攻撃方法を変えてきた。
ウィングルは先程より高い位置まで飛び、さっきまで飛ばしていた羽根よりも大きな羽根を2本取り出して二刀流にしていた。
そして一気に俺目掛けて急降下してきた。
さっきまでの羽根とは比べ物にならないスピード。
なんとか躱しはしたが顔に擦り傷がつく。
ウィングルは同じ攻撃を続ける。
俺は躱しはするが、少しづつ喰らってダメージを負っていく。
くっ!俺も空を飛べさえすれば、しかし俺にはウィングルのような翼は持っていない。
……いや待てよ、翼以外にも……。
そして背後からウィングルが俺の方に向かい急降下攻撃を仕掛けてきていた。
『おおっとこれはユウト選手ピンチか!?』
そしてウィングルはトドメの急降下攻撃をしようとして地面にまで突っ込んできて、砂埃をあげる。
『おっとこれは決まったかニャ!?』
実況はそう声をあげる。
しかし実況はわかっていない。
その言葉はフラグであると。
砂埃が消えたが、そこにはウィングルだけでユートの姿がなかった。
ウィングが辺りを見回す、前・右・左・後ろそして下、どこにもユートの姿が見当たらない。
「ここだよ。」
対戦相手であるユートの声が聞こえた。
その声が聞こえた方向は彼にとって予想もしていない方向からだった。
ウィングルは見上げて声の聞こえた方を向いた。
そこにユートはいた。
ユートは空に飛んでいた、いや飛んでいるというより宙に浮いていた。




