【43話目】いざ、出発!!
そして、マジックフェスティバルが行われる都市へ行く日になった。
学園前には一台の馬車が到着しており、馬車に乗るのはマジックフェスティバルに出場する俺とデイ、そして護衛としてルコードの3人だった。
学園前には先に出発する俺達を送り出す為に同学年の生徒たちが集合していた。
一応他の生徒も観戦や応援の為に大会の会場へとくるのだが、馬車の定員の関係上他の生徒が行くのは大会参加者よりも少し遅くなるのだ。
「頑張ってこいよー!」
「必ず応援しに行くからね!」
などなどの声援を受け止めて馬車に乗り込もうとする。そんな時、レイナが俺の目に止まった。
彼女は親指を立てたグットマーク的なサインを送ってくる。
俺はそれに応えて同じサインを送った。
そして馬車を操縦する少しアフリカ系の人と護衛のルコード、そして選手であるデイと俺以上4名が馬車へ乗り込んで目的地へ出発した。
乗り込む最中。
「アナタサンタチ、アマリタイシタコトナサソウネ。」
と馬車の運転手である人に侮辱された。
ムカつく!と思うがここは心を落ち着かせてやり過ごした。
道も整備されておらず、馬車という俺がいた世界の乗り物とは違ってスピードも出ない。大会会場への旅は少し長くなりそうだ。
昼に進んで、夜には一旦止まりそこで食事や睡眠をとったりしながら進む。
その間盗賊だとかが出るんじゃないかとか心配する事もあったが、特にそういった問題はなかった。
そして出発してから3日程馬車に揺られてついに。
「着いたぞ、あれがマジックフェスティバルが行われる都市だ。」
ルコードが前方に指をさして目的地に到着したのを伝えた。
そして俺達もその目的地の都市を見る。
パゼーレ以外の都市を見たことが無かった為、少しばかりワクワクしていた。
一応まだ中には入ってはいない為、見えるのは壁ばかりだった。
白く、綺麗で大きな壁が威圧感を放つように聳え立っていた。
そして壁に入る前の検問が無事終わり、ついに都市内部へと入れてもらえた。
都市の中に入ると綺麗な噴水が真っ先に目に入り他の景色も見えてきた。
主に白を基調とし綺麗な街並みがあたりに広がっている豊かな都市が俺の目に飛び込んできた。
この都市の名はバットル。
俺たちはこのバットルで行われる、バットルマジックフェスティバルに参加するんだ。
どんな奴らがいるのか、俺がそいつらにどれほど通用するのか分からないがひとまずこれだけは言える。
ワクワクして来た!!




