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やさしい異世界転移   作者: みなと
夢想
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【285話目】 夢想

 ユウトと凶震戒のボス……それぞれ2人の魔力が互いに拮抗するように増大し重なり合う。

 世界の命運を決めるほどの一戦となるであろうこの戦いの決着は間もなくだ。


「さぁこれで終わりだユウトよ」


「それはこっちのセリフだ、いくぞ」


 高まった魔力を掲げ2人は互いに向かって駆け出す。

 この一撃に全てがかかっている、ボスは右腕に魔力を込めそしてユウトは剣に魔力を込めた。両者の魔力はぶつかりあう。


 魔力の波動が大波のようにあたりに流れ出で両者間で拮抗する。

 しかしボスは強い……たった1人の力で俺を押し返そうと更に出力が上がる……

 このままじゃ押し負ける……


 そんな時、背中に手が触れる。


「大丈夫、私達がいるよユウト」


 ──レイナ


「ユウト、お前なら勝てるって信じてる」


 ──デイ


「ドカンとかましてしまいなさいな!」


 ──ヴァーリン


「僕達も力を貸します」


 ──パートリー


 そして背中に触れる手は次々と増えていく。

 みんな、みんな……俺を支えてくれているんだ。

 みんなの力が集まりボスの攻撃を押し返していく。


「馬鹿なっ!?この私が押されている!!」


「確かにお前は強かった、俺1人じゃ無理だったよ……でも俺は1人じゃないんだ!!」


 魔力の光が俺達の力が強く大きくなりボスの魔力をも飲み込んでいく。


「俺達はここで!!お前に勝つ!!」



「「「「いっけぇぇぇぇ!!!!!!」」」」


 背中にいる全員が叫びそして全員の希望を込めた魔力がついにボスの魔力も押し返しきった。


「ば、馬鹿なァァァァァァァ!!!!!」


 そしてボスはその魔力の中に包まれ全員の魔力もろとも空へと打ち上がり、曇りがかった空をも裂き晴らしあたり一面を満開の花が咲き乱れ花畑が現れた。


「ボスの魔力……無くなったな」


 背後のディーオンがそう告げる……それってつまり……

 

「俺達の……勝ちだっっっっ!!!」


 そう凶震戒との戦いに我々は勝ったのだ!

 そして違和感の正体にようやく気が付いた。


「よかったね……ユウト」


 レイナが涙を浮かべながら俺へ近付いてくる。


「お前達は誰だ?」


 そして俺は本来神封布が巻かれてる右腕から左腕へと剣を持ち帰え、レイナ……の姿の何かに刃の鋒を向けた。


「……なに、してるのユウト?」


 不思議そうな表情でそれは俺を見つめる。


「レイナはな……というかデイもだけど、俺の事ユウトじゃなくてユートって呼ぶんだ」


 違和感……さっきから感じていた違和感、みんなおかしかった……そもそもディーオンに勝てる相手にしては弱すぎた。

 まるで俺の都合が良いように……


 そうこれは……


「夢なんだろ?」




 ゴルディンからパゼーレへ向かう途中の騎士団達の帰り道の荒野……本来なら車で何事もなく通り抜けられたはずだった。

 しかしそんな荒野には見られない巨大な植物が一帯を支配していた……

 そんな植物に支配されてる一帯の中に騎士団達が乗る車が全て埋まっていた。


 誰も抵抗しない……なぜなら全員眠っているから……


「み〜んな、私の植物ちゃんスヤスヤ!幸せな夢見て無抵抗!!あのディーオンでさえも!!な〜んで最初からこうしなかったんだろ?」


 植物を生やし、そこから様々な胞子を飛ばす……それが凶震戒、十戒士が1人ケニラの魔法であったからだ。


「誰だって幸せな夢を想い、それで満たされれば現状に満足する。一時の幸せ、最後だからちゃ〜んと噛み締めてね??」

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