【284話目】 多くの声
ユウトと凶震戒ボスの戦いが幕を開ける!!
激しい魔力が2人を中心として荒れ狂う、ユウトが振り下ろした剣をボスは魔力を込めた片手で受け止める。
鍔迫り合いのような激しい魔力のぶつかり合いの末、ユウトは弾かれ山肌へと飛ばされ激突する。
「くそっ!!」
しかしユウトはすぐに体勢を立て直し、ボスを睨みつける。
仮面で顔は見えない……だが雰囲気から相手に余力が残されているのは察せられる
舐めやがって。
足に魔力を溜めて跳び、再びボスへ突撃する。
また両者の激突へ……拮抗の後にこの激突を制し、ユウトは剣に魔力を込めて振り抜いた。
ボスはそのまま後方へと吹き飛び、追撃するようにユウトもそれを追いかけ両者雪山へと着地する。
白い雪が降り積もる地、その地で両者は激しき攻防を繰り広げる。
ボスの魔力を込めた拳をユウトは剣撃で防ぎながらもボスへと歩めを進め斬撃を放つ。
両者の攻防は繰り返されるたびにその大地は削れ、雪で白かった山肌が砕き割れ溶岩が流れ出でる。
「「はぁ……はぁ……」」
両者息を切らしその場で次の一手を窺う、激しき魔力のぶつかり合いはそれほどまで互いの気力を消費させている。
「ここまで俺を追い詰めたのはお前が初めてだユウト!!……だからこそ、全力を出せる!!」
そう叫ぶボスが魔力を解放する、まだ本気じゃなかったのだ……先ほど以上の膨大なる魔力がユウトの全身を覆い尽くす。
大地が揺れる……大気に漂う魔力が歪み空気が重く体にのしかかる。
こんな相手にどうやって勝てと……
ユウトは絶望する、未だかつて感じたことのない魔力を全身に浴び、これでもかというほどの格の差を見せつけられ自身に待つのは敗北……それを実感したからである。
それでも……俺がやらなくては……!!
「「「──ユウト!!!」」」
声が聞こえた……俺の折れかけの心を支えるようなそんな温かい声援が聞こえた。
「「「頑張れ!!」」」
その声の主達はデイ達だった。
「負けるな!」
「頑張れユウト!!」
「勝ってくれ!!」
デイ達だけじゃない、ディーオンやチャーチス、ゼンなどと言った中隊長も!!
気付けばみんなが俺の後ろで声援を飛ばすために来てくれていた。
みんなが俺に頑張れと励ましてくれている、それだけで体中から魔力が湧き出てくる!!
だから俺はコイツには負けられない!!
──違和感。
何か違うような……
なにがちがう?
おかしいような……
なにがおかしい?
いや、今はそんな事はどうでもいい。
溢れんばかりの魔力を剣に込める……俺はこの男を倒してこの世界を救ってみせる!!
「行くぞ……俺達はお前に勝つ!!」
「やってみせろ、勝つのは私だ」
己の全てをかけた戦いは決着へと向かう。




