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やさしい異世界転移   作者: みなと
星降る都市
133/242

【132話目】 いざ!サンスインへ!!

 セリティアさんから呼び出され新たな任務を受けた日の夜、俺は自室で支度を行っていた。


「えっと、携帯食料に医療品、後は水に着替え……大体こんなものでいいか」


 任務のために必要な品物を騎士団のバッグに詰め込む。

 他に何か入れた方がいい物とかは無いだろうか?今回の任務は都市の調査……これまで何人も都市へ調査に向かったが帰ってくる人はいないという。

 その都市で何が行われているのかわからない以上、用心してもう少し荷物を入れるべきだろうか……?


 そう考えこみながら支度を行っている最中、俺はふと元の世界から持ってきた方バッグを見た。

 けれどこれといって任務に役立つ物が見当たらない、まぁそりゃそうだな……と思っていた時、バッグの奥に少し気になる物が見えたので俺はそれを引っ張り出した。


 出てきた物……それは赤く細長い布地で[必勝]と刺繍が施された鉢巻だった。


「懐かしいな……」


 その鉢巻を見た俺は言葉を漏らす。

 これは高校受験の際、母親が俺に作ってくれた物だ。

 俺が受験に合格出来るようにとそんな思いを込めて作ってくれていた、これは俺にとっては御守りに近い物でそれをバッグに入れてずっと持っていた。


 まぁ少し忘れていたところはあるが……けれどこの鉢巻は俺にとっては大切な物だ。

 そんな物を俺はつい騎士団の方のバッグへと入れた。

 何故入れたのか……?それは俺にもわからない、それはまるで体が勝手に動いたような感覚だったのだ。


 そうして支度を終えて眠りにつき、翌朝を迎える。


 俺は集合場所である城門まで歩いた。

 肌寒い風が当たって少し体が震える、何処へ行ってもやはり朝方は寒いものだなと思いながらも城門に辿り着いた。


 早めに出たつもりだったがどうやら俺が一番遅く到着したようで他の3人はもう既に揃っていた。


「集合に一番遅いとは、まったく余裕があるな」


 着くなりチャーチスは嫌味を言ってくる。


「まぁまぁ、本来の集合時間より早めに着いたんですからいいじゃ無いですか。

それに馬車だってまだ来てませんし……」


 チャーチスの隣にいた男の人が俺の事を擁護してくれた。

 チャーチスはその言葉に納得出来ていないながらも一応は俺に対しての言葉は無くなった。


「とりあえず同じ依頼をする者同士だ、ひとまずは自己紹介をしてもらう

まずは俺から、俺はこの隊の指揮を任された第2中隊のチャーチス・ウェルネンだ」


「同じく第2中隊のヒナリ・コウツです。よろしく」


 全員が揃った事でチャーチスとその隣の男が自己紹介を始めるようにした。

 それにしても彼ら2人が俺と同じ第2中隊だと知り俺は内心驚いていた。

 合同で特訓を行っていた際には見当たらなかったからだ。


「わ、私は救護部隊所属レイナ・シルノーですよろしくお願いします!」


 2人の自己紹介が終わった後すぐにレイナも所属と名前を明かす。

 他の人もやってるし俺もした方がいいな。


「第2中隊、ユウト・シンドウです。よろしくお願いします」


 俺も自己紹介を簡潔に行った。


「よろしくね2人とも」


 そんな俺とレイナにヒナリが挨拶と共に手を差し伸べてきた。

 握手という意味なのか?俺は彼の手を取り握手を行う。

 レイナも同様にヒナリと握手をしていると……


「おい、来たぞ」


 握手をしている俺達に向かってチャーチスが呼びかけた。

 予定の時間より早いがどうやらもう馬車が来たらしい。


「お〜待たせて致しました〜」


 馬車から老人が身を乗り出してこちらへ挨拶を送ってきた。

 どうやらこの人が馬車の運転手らしい。


「早いですねよろしくお願いします」


 ヒナリが馬車の運転手に声をかける。


「ほらお前ら、さっさと乗れ」


 俺達も彼に挨拶をしようとしたがチャーチスが馬車に乗るように促したため俺達はすぐに馬車へと乗る。


 馬車は最大4人乗れるようで俺とレイナが隣同士にそしてチャーチスと向かい合う様にして馬車の席に乗る。


「それじゃあ〜行きますよ!」


 そして馬車は動き出しパゼーレから離れてサンスインへと向かい出したのだ。


 いったいサンスインで何が待ち受けているのだろうか?

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