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やさしい異世界転移   作者: みなと
パゼーレ魔法騎士団
117/243

【116話目】 十戒士候補

 都市パゼーレは凶震戒の襲撃を受け幾つもの爆煙が上がり、住民達の悲鳴が至る所から聞こえてくる。

 先程まで綺麗だった街並みは崩れ、後に残るは瓦礫や人々の血肉だけだった。


 今も凶震戒から逃げている住民達がいた。

 この混乱の最中、避難出来そうな場所を探していたが奴等に見つかり追われている子供とその母親。


 だがすぐに追いつかれ今にも襲われようとしていたのだ。


「やめろぉぉぉぉ!!!」


 凶震戒の1人の男が母親を持っている刀で手にかけようとした瞬間、優斗がその男に向かって声を上げ、突っ込んでくる。

 

 優斗の声に反応した男は刀を止めて優斗の方を見た、次の瞬間には優斗は男のすぐ近くまで近づき、男を蹴り飛ばして親子から引き離した。


「早く逃げて!!」


 敵である凶震戒の男を蹴り飛ばして地面に着地した優斗はすぐ後ろにいる親子に呼びかけた。


「は、はい!」


 母親は子供を抱きかかえてその場を走って去っていった。


 俺はその親子を見送りながら向かってくる敵達と対峙する。


 走ってくる奴に対して拳を顔面にくらわせて地面に叩きつけて戦闘不能にする。

 次に刀を振り上げた敵の腹部に裏拳をかまして飛ばし戦闘不能にした。

 その後も弓でこちらを狙ってくる敵に対して短剣を飛ばして相手に当てる。


 これら全ての攻撃では相手の命を奪うほどの攻撃ではなかった。

 俺はこんな状況でも人の命を奪う事が出来なかった。


「おー、やってくれたな」


 辺りの敵をほぼ倒した俺の目の前に金髪オカッパで胡散臭い顔をした男が現れる。


「誰だアンタ」


 目の前の男に俺はそう投げかけた。


「俺は凶震戒、十戒士候補が1人、ラディアン

シルド様の一番部下や」


 男は自分を凶震戒の1人と名乗る。

 ならば……


「お前が凶震戒ならここで倒れろ!」


 凶震戒と名乗ったからには即座に敵と見做して俺はラディアンに殴りかかった。

 しかし俺の拳はラディアンの目の前で止まる、よく見るとラディアンは透明な球体で囲まれておりその球体に俺の拳は止められたのだ。


「いいパンチや、だが言っておくわ。

お前の攻撃は俺には当たらん」


 ラディアンは笑みを見せそう言った。



 場面はデイ達に移り変わりデイ達とラードフ達が屋敷内にて合流を果たした。


「見つけた!……ユウトは!?」


 再開と同時にラードフは優斗がいない事に気が付きデイ達に聞いた。


「途中で別れたからわかんねぇ……」


 デイは途中でジーリッチを足止めするために別れた事を伝える。


「……仕方ねぇ、行くぞ!!」


 都市の状況を考えて、すぐにでも対応しなければいけないと察知したデイはそう指示を全員に出す。

 その指示にその場にいる全員は頷いて屋敷を後にして都市の方へと向かって行った。


「ひどい……」


 都市の惨状を見てレイナは呟く。

 

「なんとかし……がッッ!!」


 ラードフはこの現状に焦り前に出た瞬間、突如として目の前に現れた屈強な巨漢に殴り飛ばされた。


「ラードフ!!」


 デイが殴り飛ばされたラードフを心配して叫ぶ。


「おうおう!俺ァ凶震戒十戒士候補のガラアン!!お前ら存分に殺し合おうぜ!!」


 ガラアンと名乗った男はデイ達の前に立ち塞がった。

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