EpisodeⅧ「武装動作確認」
PVが400、ユニークは100を超えました。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
今後も毎日投稿を続けていきたいと思います。
翌日、再び俺達は機体をガレージの外に出していた。
今日は武器のチェックだ。
観測役としてロボットも数体来てもらった。
他のロボットは周辺調査と、演習場の建設をしてもらっている。
それぞれの機体をざっくりと説明すると。
KEIさんの機体は『強襲機体』と呼ばれる種類だ。
機動性が高く、攻撃力もそこそこある。
ただし、装甲は割と紙。
KEIさんはその中でも、射撃メインの強襲機体に乗っている。
形式番号は『AXV57』、名前は『LOST MERGE』。
機動性を生かして、敵を翻弄しながら銃弾を叩き込む戦法を得意としている。
因みに、敵の撃破速度は3秒。
SHUTさんは『重撃機体』と呼ばれる種類に乗っている。
機動性は低いが、その分攻撃力と装甲が高い。
SHUTさんはその中でも、爆発物を大量に装備した機体に乗っている。
形式番号は『RTZ35』、『BURST JACK』。
圧倒的破壊力で敵を爆散させる。
SHUTさんの一言「弾幕はパワーだぜー!」。
武神さんはKEIさんと同じ『強襲機体』に乗っている。
形式番号は『WGJ065』、『BLADE DEVIL』。
他の追随を許さない圧倒的速度で接近し、ブレードを使って敵を一刀両断する機体。
よく敵の集団に突っ込んでは荒らしまくって無事に生還してくるその様は正に悪魔である。
モット―は「一刀両断」だったりする。
排他的経済水域さんは『支援機体』と呼ばれる種類に乗っている。
支援機体には2種類あり、迫撃を得意とする機体と狙撃を得意とする機体がある。
水域さんは迫撃を得意とする機体(迫撃機体)に乗っている。
迫撃機体は装甲が高いが、機動性はゴミ。
しかし、迫撃機体には他にできない攻撃方法を持っている。
それは敵を頭上から攻撃できると言う事。
迫撃機体は砲弾を上に向かって撃つことで、敵の頭上から砲弾を振らせることが可能なのだ。
形式番号『ZNN42-6』、『METEOR SHOWER』
「上から来るから気を付けてー」とか敵に聞こえるはずがないのに警告してる。
ROMANYさんの機体は『重撃機体』。
形式番号『GMK15』、『GEIST STORM』。
大型ガトリングが特徴の機体で、他にもバズーカやグレネードなどを装備している。
敵の撃破速度は3,5秒。
「もうちょっと…。もうちょっとでKEIさんを追い抜ける」とか言ってた。
そして、俺の機体は『支援機体』の『狙撃機体』
名前の通り、遠距離からの攻撃を得意としており、威力も高い。
が、自衛力に欠けるため、接近されたら終わり。
形式番号『NZD66』、『SKY EYE』
射程距離が一番高く、威力は一発で敵を撃破できる程の威力を持つスナイパーライフルを持つ。
しかし、弾数も少なく連射が効かない。
他にも多連装ミサイルを持っているが、使う機会が少ない。
狙撃してたらそりゃね。
スナイプする時はいつも「狙い撃つぜ!」とか言ってる。
こんな感じの機体を使っている。
今回はその使用武器のデータと機体のデータを取って、資料と相違ないかを確かめる。
計測は丸一日かかった。
ガレージに戻って、みんなで夕食を食べる。
「それで、数値はちゃんと資料通りだったのか?」
「はい。全く、一緒でした」
「と言う事は信用してもいいってことか…」
そう言った水域さんを横目にして、話を続ける。
「武器の感触はどうでした?」
「ん~…。なんていうか不思議な感覚だったな」
「そうだな。こう、いつも使っている感じだった」
みんなは自分の手を見ながらそう言った。
俺もそれは感じていた。
今まで、手に馴染んだ感触だった。
俺以外のみんなはよくシミュレーターで訓練しているからその性もあるかもしれないが、殆ど訓練していない俺もみんなと同じような感触を受けたならそれは否定される。
「ゲームでの経験がフィードバックされてるとか?」
「そうかもしれません」
ゲームで使っていた機体たちだから、使った感覚がよく馴染むとと言うのはあるかもしれない。
ゲームと現実では操作方法が大きく違うが、ゲームでの経験が機体操縦に反映されているとしたらゲームの時のように動かせるのかもしれない。
そうするにはまだまだ、訓練が必要だが。
夕食を取った後、俺は自室でまた資料と睨めっこしていた。
そこへKEIさんが入ってきた。
「どんな感じだ?」
「そうですねー…。拠点や機体などに関してはほぼ全て把握できました。後は、後々俺達で改善して行くといったところでしょうか」
演習場の建設のように他にも必要な施設があれば作っていかなければならない。
それだけではなく、機体の改修や新武装の製作もしていった方が良いだろう。
まあ、それはもう少し後でもいいが。
「この世界については?」
「それは何とも言えないですね。情報が少なすぎて憶測も立てられません」
今ある情報は『魔物がいる』『魔法がある』=異世界、という事ぐらいだ。
あー、あと人間がいて国があるって所か。
他にどんな人種がいるのか。
はたまた人間以外もいるのか。
その辺りの調査も必要だろう。
俺は大きなため息を吐いて言った。
「まだまだ、やる事は多いですね…」
「そうだな。でも、頑張らないとな。俺達も手伝うから、無理するなよ」
その言葉に苦笑いしながら「はい」と答えた。
評価等々してくださると励みになります。
よろしくお願いいたします。m(_ _)m