竜より天使の方が凶暴なんだが
更新めっちゃ遅くなってます……すみません!
途切らせないように頑張りますっ!
「よし、こいつで最後かな」
討伐依頼対象のコボルト10匹討伐完了。なかなかグロかったがそこはゲームとかで割と慣れてて大丈夫だったな……。
「ねーねー、あっちからなかなか強めの魔力を感じるんだけど」
ファムが何かの魔力を感じ取った。
「ん?それってどのくらいの強さなんだ?まさかドラゴンレベルとかじゃないよな?」
「んー、普通にドラゴンだねー」
おいまじか。こんな駆け出し冒険者が来るような森になんでそんなのがいるんだよ……。
「なぁ、それってヤバいんじゃ……、ファムの強さがドラゴンと同じくらいなんだよな?勝てるのか?」
「どうだろー、私やフウラと同じくらいかな」
二人がかりなら倒せるか?
ここで倒しておかないと街に被害が出るかもしれないしな。
「ファム、やるぞ」
「え、やっていいの?ドラゴンやりたくないって言ったのフウラなのに」
「ここで逃したら街に行くかもしれないだろ?それに直接見てない限り俺達が倒したなんて誰も思わないだろ」
「それもそうだね……よーし!殺っちゃおう!」
「あぁ」
とりあえずは俺が様子を見てくるか……?ファムだとなんかバレそうだしな
「先に俺が行くから戦闘が始まったら来てくれ」
「おっけー、先走って死なないでねー」
「死なねぇよ。じゃあ見てくる」
森の奥の方に進むと俺でも魔力を感じられる。確かにコレはちょっとヤバいやつかも……
まぁ天使いるしどうにかなるだろ
「!」
いた。白く光っている鱗、全体的に細身のドラゴン。
めちゃくちゃかっこいいな……って感動に浸ってるばあいじゃない。近づいてわかるけど魔力量はかなり多いな。
飛ばれる前に戦闘に持っていきたいけど正面からぶつかって勝てるのか?いや、やるしかねえ!
「おらぁぁぁ!!!」
叫びながらドラゴンに斬り掛かる
キィィン
「はっ!?」
普通に障壁みたいなので防がれた。常に防御魔法はってるのか?
やばい、こっちみてる……あれを使うしかないか……
魔力を剣に集め始める
「ちょっ、ちょっと待ってください!」
は?今ドラゴン喋んなかったか?いや、そんなわけ……
「そんな魔力ぶっぱなされたら障壁ごとやられちゃいます!」
「え、今喋ってるのってお前か?」
「そうですよ!いきなりなんなんですか……」
まじか
「フウラー!ってドラゴンいるじゃん! シャイニー……」
「ちょっと待て!」
ドラゴン見つけるなり攻撃しようとしたファムを止める。
「なにー?どうしたの?」
「こいつ喋れるっぽいぞ、意思疎通できるなら戦闘にならない方が良くないか?」
「あ、あのー、私これからどうなるんですか……?」
ドラゴンが不安そうにしている。なんか可哀想になってきたな……
「いきなり悪かった。ドラゴンって攻撃的なイメージあるから討伐した方がいいのかなって思ってさ……」
「人を襲うような竜は鱗が黒色と赤色の竜だけですよ」
「え、そうなのか!?」
ドラゴンって色で凶暴かどうか判断できるのか、初耳学だわ。
「白竜の素材はめちゃくちゃ高く売れるよー!皮は防具に、眼は薬になるし鱗は武器になるしね」
ファムがかなり怖いこと言い出した。本人目の前にいるのに
「え……」
心なしか白竜がさらに白くなってる気がする。まぁ気のせいだけど、実際に血の気は引いてるんじゃないかな……
「いや、そっちが攻撃してこないなら殺す気はないぞ。このアホ天使が勝手に言ってるだけだよ」
「でもその人……殺る気満々なのですが……」
「おいコラアホ天使、その左手に魔力溜めるのやめい」
「バレたかー、でもこのドラゴンの素材丸ごと売れば一生遊んで暮らせると思うよー?」
「え、まじで?働かなくていい……」
チラッ
「あのー?私やっぱり殺されるんですか……?」
「いや、嘘だよ!?」
「眼が一瞬殺気しかありませんでしたよ!?」
「殺らんから安心しろ!ていうかまた魔法構築してんじゃねぇ!アホ天使!」
「鱗数枚で許してください……」
「まてまてまて!!そんなのいらねぇよ!痛々しすぎるわ!」
白竜は自分の鱗を剥がそうとしたがめちゃくちゃ痛そうだった。
「それ以外だと……眼とかですか?」
「それもいらん!素材はいらねーよ!」
「えー、わたし一生遊んで暮らしたいんだけどー」
「天使の言うセリフか!?」
ファムがホントに天使じゃなくて悪魔に見えてきたわ……