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3人目の女

3人目の女はハブで出会う事となった。この日が知り合いと九本木へ行く最初で最後の日となった。九本木に行く最後の日ではなく、誰かと行く最後の日という意味だ。自分が金を持っていなかったからか、時間にゆとりのない生活をしていたからか、人付き合いが下手なためかはわからないが、次第に知人と疎遠となった。1人は同い年の京都人。彼は仕事の関係で神奈川に来たらしい。街コンに赴いたりアクティブだ。街コンで出会った彼女がいるのに女遊びが激しい奴だ。彼はきっとおぼっちゃまだろう。留学経験があり英語はペラペラ。この京都人と俺を出会わせたのは、またドイツ人だった。今回のドイツ人は男だが。ドイツ人との出会いは、スポーツジムだった。彼は誰にでも話しかけるタイプで自分がウォーミングアップしていると話しかけて来た。彼もまた、俺と同い年だか髭がボサボサで10〜20歳は歳上に見えた。どうやら、母がドイツで薬剤師をしているらしい。話を聞く限り金持ちだ。日本人の彼女がいるにもかかわらず、女遊びが激しい奴だ。九本木の帰りに地元の公園でドイツ人が寝ているときに、ズボンに火をつけて暇つぶしをしたのが悪かったのか?いやそんなはずはない。その後も、彼らの自宅に行った記憶がある。失った友に想いを馳せても仕方ない。3人目の女の話をしよう。九本木のハブはファンタスティックだった。フィンランドのイケメン弁護士がこれはフィンランドでは有名と女にドラッグのようなものを渡していた。またドラッグかと思いつつ、俺の中でサンタのイメージが強いフィンランドが崩れた瞬間だ。3人でテーブルに着いた。2人の日本人グループを知人がナンパし始めた。片方はそこそこのルックスだが知人2人は恐らく、俺のいない日にまたその子達と遊んだようだった。彼ら2人はお金とトーク力の他に俺の知らない何かを持ち合わせているのだろう。それは置いといて、4人が盛り上がっている時、俺は蚊帳の外だった。隣のテーブルを見ると、可愛いアジア人1人に冴えない男友達のグループが席に着いた。男は友達というより親戚かもしれないが。アジアンビューティーが俺に話しかけて来た。どうやらハブに置いてある自販機でタバコを買いたいらしい。俺は、タスポが必要だと説明して近くにいる人達に手当たり次第声をかけた。誰もタスポを持っていないという。アジアンビューティーは、16歳であった。ハブの前にあるトンキーホテーでタバコを買うから一緒に来て欲しいという事だ。彼女の話によると母国では酒もタバコもOKとの事だった。暇だった俺は、彼女を助けた。楽しい雰囲気になり、ハブに帰る横断歩道で歩きながら後ろからハグをしたら喜んでくれた。彼女はシンガポール人でインドと中国のハーフだという。それぞれのテーブルに戻った。いい感じだったから、次の展開を期待しても良かった。だか、それをしなかった。俺の目的は金髪だ!アジアンビューティーが帰った後、彼女が帽子を忘れて行ったことに気づいた。これは、わざとか?外に出たが、そこにロマンはなくいつもと変わらない九本木の闇が広がっているだけであった。


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