part1 プロローグ
暇だ。
以前だったらスマホも無ければユーチューブも無い時代だったら、頭の中でキャラクター同士を戦わせて遊ぶのが好きだった。以前といっても、ほんの数十年前までだが。きっと、大昔の人類はエジソンが豆電球を発明した時、これは一体なんだと驚いたことだろう。おそらくこれが人類最後の発明と感じた人もいるだろう。豆電球が発明される前は、火の光を頼りに煤と格闘していたに違いない。それが今ではスマホだのユーチューブだと当たり前のように幼稚園に入園する前の子供達が使っている。今現在、AIやロボットが更に世界を豊かにすると皆は言うが、私は世の中を不幸にすると断言したい。私は今、スマホで執筆しているがアガサクリスティーの時代にスマホがあったら彼女はあれだけ素晴らしい作品の数々を作り上げられただろうか?理由がわからないが、疑わしい。今現在、AIやロボットが世界を豊かにするとわめいている理由は、彼らがAIやロボット関連の株を大量に保有してるからにすぎない。世の中はいろいろな視点から見る必要がある。私が断言したとしても、皆には皆なりの考えを持って欲しい。なぜなら、抽象的な繰り返し・匿名性・社会的立場・音楽と同じくらいに断言する事は洗脳を生み出すからだ。今回は断言することに加えて匿名性の要素も含まれてる。幸い、私は駆け出し小説家故に影響力は鳥のさえずり程度であろう。それを言うなら、雀の涙であろうと言ってしまうと土曜の夕方から抗議の問い合わせが来そうなので、この一文は引き出しの下から5番目上から7番目の右から9番目のペットのジョセフの鳴き声と私の吐息と右中指の指紋、それから娘の右の瞳孔、家から2km離れた駄菓子屋の主人の毛髪を火で燃やした煙が揃わないと解除できない棚にしまうとしよう。
題名にそそられて、本を手にするものだが鉄則はいかに最初に読者を引きつけるかが肝心だ。その点私は、失敗した。ここまで読んでいるあなたは、忍耐強い人であると思う。それに裏切らないように頑張りたい。3ヶ月だけ無限にお金を手にしたら私は一体何をするだろうか。美味しいものをひたすら食べる?これは、せいぜい20代前半までの人が考えること。異性と遊ぶ?これは、お店の類であれば病気が怖いしそうでなくてもお金を手にしたことによって遊べるようになった異性とはどんなに親密になっても心に穴が開くだけである。人生は3ヶ月以上あるのだから軽率な行動は慎みたい。世界を周る?素晴らしい反面3ヶ月では短く感じるし、言葉の壁や安全性など心配がつきまとう。そんな考えでは、何もできないと思うかも知れない。そばってん、ツアーはしたくなか。冒険の要素が欠けてしまう。第1、世界20カ国や30カ国を旅した方々の話を聞いても、そこまでの感情は沸き起こらない。こうやって家でゴロゴロしてるのもそう悪く無い。日本中を旅するのはどうか?これは、良い。東京にいて、日本のことは何も知らない。まるで江戸にいて視野の広い薩摩にやられてしまった頃と変わりはないで無いな。地方の文化、方言、食材、景色なんと魅力的な事か。
でも、やっぱり金髪美女という誘惑には勝てなかった。