2話
・・・・・・・・・・・・・・・ん?
瞼を開くとまばゆい光が差し込んでくる。まぶしい。まぶしすぎて目を開けない。俺はニートだから部屋の暗さに慣れてこういう明るいのは苦手なんだよ。ここはどこだ?いままで感じたことのない新鮮な空気を
感じる。俺は今外にいるのか?
「ちょっと!!大丈夫??だから走りながらバナナ食べるなっていったじゃん!」
なんだ?後ろから女の声がする。周りには一つの気配しかしない。俺に話しかけているのだろうか?ちなみに、俺は陰キャだから周りの気配を常に気にすることによって完璧に気配を察知することができるのだ。おっと、そんなことを考えているとこの明るさに目が慣れてきた。ここはどこだろう。目を開くと見知らぬ景色が広がっている。こんな草木が生い茂る草原なんて俺の街にあっただろうか。
「ニオ!」
ん?こいつか?この俺になれなれしく話しかけてきたやつは。ちょっとかわいいが生意気な奴だ。
「おーい!頭ぶつけてついにおかしくなった?」
「誰だお前、そして俺はニオではない。くにおだ。」
「わけわかんないこと言ってないで早くいくよ!」
やれやれ。頭のおかしいやつに絡まれてしまったもんだ。
そういってくにおは謎の少女と歩き出した。
それにしてもここはどこだ?そういえば俺は確かに部屋にいたはずだ。たしか変な光に包まれて・・・・。
そんなことを考えていると女が話しかけてきた。
「それにしても大変だね。ごんざえもんさんが王に反逆するなんて。」
は?なんだこいつ。ごんざえもん?王?さっぱりわからん。やっぱり頭のおかしいやつだ。というかこいつ、俺の顔をみて何も思わないのだろうか?俺はキモメンだから親でさえ顔を合わせないレベルなのに。この顔のせいでバイトの面接も落ちてしまうから俺はニートなのだ。
「おいお前!、俺の顔を見て何とも思わないのか?」
「いきなりどうしたの?変なこと言ってないで早く城下町にいくよ!」
「・・・・・」
謎の光に包まれて、意識を失って、気が付くと知らない草原にいて、知らない少女が話しかけてくる。まさか・・・・。
くにおは考えた。彼は脳の回転速度ならだれにも負けないのだ。
異世界に転生してしまったのか!!!!????
3話へ続く




