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元ヤン母さんと私の名前

作者: 想 詩拓

 わたしの母はいわゆる元ヤンというものだった。

 結婚したときにはヤンキーはやめていたけれど、わたしが中学校に入るまでは金髪で露出の多い格好のままで、言葉遣いも乱暴だった。

 それでいて、家事は不器用ながら、一生懸命やっているのが分かるのが、子供ながらに萌えた。


 ところでわたしの名前は漢字が難しい。薔薇とか瑠璃とかそんな感じ。

 母は元ヤンというだけあって、あまりよく考えずにこの名前をつけた。後になって、自分の娘の名前の漢字がひどく難しいことに気が付いたらしい。

 この間、引っ越しのために本棚を整理していたら、ペン字の練習帳と、古い大学ノートを見つけた。ノートいっぱいにわたしの名前が繰り返し練習され、後のページになるほど、字は上手くなっていた。

 

 明日、わたしはお嫁に行く。

 わたしは、母のようなお母さんになりたいと思う。

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