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第29話ー囲まれちゃったよ!

とりあえず書き終わりましたので投稿。

 エリスのお城には、転移無効結界というのがお城全体に張られている。効果は、外からの城内部に転移することが出来なく、そして、城内部から外に転移することが出来なくなる。


 だけど、そんなことをするともしもの時に何かあると不便なので、2つの対処法が用意されている。


 まず1つ目。お城の地下にある転移部屋。この部屋は、転移無効結界の中でも転移が出来る特殊使用だ。だからと言って、転移魔法が使える者が入っても、転移は出来ない。そこもある意味特殊使用だったりする。じゃあ、どうやったら転移出来るのか? それは、中には床に特殊な転移魔法陣が書かれており、その魔法陣に魔力さえ流せばいつでも遠くに行くことが出来るという優れものだ。


 だからといって、誰もが使えるわけではなかったりする。


 この部屋の主な使い道は、人間界で何か任務がある者たちに限定されている。故に、何の用もない者たちが転移で何処かに行くことは禁止されている。


 そこで、ここで一つの疑問が生まれる。転移で、人間界に行ったのはいいが、どうやって帰るのか? という疑問だ。それには、一つの水晶が関係してくる。


 前に僕が森の中で魔族の一人と出会ったでしょ? そしてその魔族は何か水晶らしきものを出して、転移したよね? その水晶には、転移部屋に転移することが出来る特殊な水晶なんだ。ちなみにその水晶は使い捨て。


 水晶を入手するには、転移部屋の管理人のとこに行って、水晶を貰えるように申請することだ。


 そして二つ目。転移無効結界の中でも自由に転移が行うことが出来る指輪がある。これを使えば自由に転移出来るので、魔界の人たちの上位…うーん、強い人かな? その人たちと魔王であるエリスしか持っていなかったりする。何人いるかはわからない。でも、3人以上はいる。会ったことあるからね。あ、そのうち一人は、ティナエラだよ。エリスの妹だね。


 まあ、そんな理由によりここからお城に転移することは出来ないというわけだ。前にそれを知らずティナエラと転移した時に起こった、揺れみたいなのは、その転移無効結界が張られていたからだったりする。


 だったら、無理すればまた転移出来るんじゃないか? と思ったけど、いやー、時すでに遅し。ティナエラと転移した時から、エリスったら結界を強くしちゃったんだよね。特に外からの。中から転移するのは、無理すれば行けるんだけど、外から転移して中に入るのは、完全に無理になっちゃった。よほどあの事が悲しかったんだね…可哀想にエリス。


 まあ、だったら街に転移すればいいじゃんと思ってたんだけど、なんかリラ曰くここ深樹海の森はなんか特殊な場所らしく、転移系もそうだけど、ほとんどの攻撃スキルや魔法が発動すらしないみたいなんだよね!


 だから絶賛迷子中なのだ!


「それにしてもよく知ってたねこの森のこと」


「エリスが言ってたの。魔界には、3つの危険な場所があるって。その一つがここ」


「…え? それ本当?」


 こくりとリラが頷く。


 うわー、よりにもよってそんなところに転移しなくてもいいじゃん。一応、あの黒い手から逃げ回るためにステータスを少しだけ解放してたから負けることはないだろうけど…だからといって勝てるかは微妙かもしれない。


「…はっ! もしかしてリラ! お城の方向はわかったり――「しないよ」――」


 …うぅ〜。リラが未だに不機嫌なんだけど。ここまできっぱりと言い放つリラを見たのは初めてだよ。


「…上に高く飛んでお城の方向を確認出来たらいいんだけどね」


 ぼそりとリラが上を見ながら呟く。僕はそれを聞いて、「それだ!」と声を上げる。


「ちょっと待ってて。確認してくる!」


「え? あ、ちょっと―――」


 リラが何か言おうとしていたけど、僕はそれを無視して高くその場から上に飛んだ。


 …方向は、と…。あ、あれかな? あのとんがってるやつ。…めっちゃ遠くない!?


 方向は、ちょうど北のほう。どのくらいの距離なのかはわからないけど、ものすごく遠い。


 トンっと地面に降り立つ。


「ごめんねリラ。多分3日4日くらいかかりそう」


 あはは。と笑いながら、リラに言う。


「お城についたら、ユウには魔界の一般常識を頭に入れておいた方がいいよ」


 全身に“身体強化”“風”を張り巡らせたリラ。


「あ、あれ? リラ? 一体どうし―――っ!」


 リラの行動に驚いていたら、突然ドドドドドッと足音が聞こえてきた。


 僕は、すぐにスキル“気配感知”を使う。すると、全方位から何かがこっち向かって来るのがわかった。


「うっそ〜…」


「ここは、魔物自体は特に強いのはいないんだけど、そのかわり数に問題あるみたい。確か今まで確認できた数は、1000体以上だったと思う」


「1000体!?」


 ちょっ、1000体って嘘でしょ!? 流石に多すぎだよ! しかも以上ってことはもっと多くいるってこと…もうやだ帰りたい。


「ユウ」


 僕ががっくりとうなだれているとリラが僕を呼んだ。


 そして、顔をあげた僕にリラが本当にそれはもう本当に真剣な顔でこう言った。


「実は、ここ深樹海の森に住んでいる魔物たちは、全て仲良しみたいなの」


「……え?」


「ブルウゥゥゥゥ!!」


 僕達の周りを魔物達が囲んでいる。それは別にいい。わかっていたから。でも、どうしてこんなにも色々な種類の魔物達が集まっているのだろうか?


「キェキェ!」「キュンキュン!」「ガウッ!」「ゴガアァァァ!」「……」「ナウ!」




ユウ「僕達は現在魔物達に囲まれてるわけですが、「ナウ!」ってなに?なんか変わったなき声してるね」


リラ「...気にしたら負けよ」


作者「......」

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