恋敵
マサキside
「はーいっ!でわいまから、体育祭の役割を決めたいと思いまーす。」
俺らのクラスの担任。
中川早苗、通称サナ先生がカワイく提案。
まぁ。
本当に美人なんだけどな・・・。
それにしても、体育祭かぁ。
体育祭と聞くと、どうしても・・・。
5年前のことを思い出してしまう。
・・・5年前・・・
「暑っちー。なんだよこの暑さ。」
「まぁまぁ。体育祭もあることだし、元気だせって。」
こんな会話が俺たちの間では、毎日のように、繰り広げられていた。
香西マサキ。
小4。
俺は、幼馴染の、マリのことが、好きなんだ。
彼女は、俺のことを1人の男として見てはいない。
兄のように、接してくるんだ。
そんな思いが俺にとっては、辛くて。
辛くて。
ただ、1人の男として、見て欲しかったんだ。
小4のくせに、生意気か・・・。
と、自分でも思ったが、俺はマリに告ることに決めた。
だが・・・。
なかなか、言い出せなかった。
、と。
言うのも、彼女には、好きな人がいるという噂が立ったからだ。
神山ショウ。
学年一・・・。
いや、学校一モテると言われている。
はぁ。
かなうわけねー。
と。
そんなこんなでとうとう体育祭当日・・・。
俺はクラスでも、足が速い方で、リレーのメンバーに選ばれた。
俺の隣にいるのは・・・。
ショウ!?
神山ショウだった。
ぜってー負けたくねぇ。
そんな思いを胸に、俺たちは、スタートをきった。
俺がバトンを渡される前に、ヤツはすでにバトンを受け取っており、俺よりも前の位置にいた。
そこで目に留まったのは・・・、彼女の姿だった。
彼女は心配そうに、こちらに目を向けている。
ぜってー負けられなくなってきたじゃねぇか。
俺は走ってはしって、今までで、1番速く走ることができ、みごとヤツを抜き、ついには1位にまで昇りつめた!
そして、仲間にバトンを渡し、見学席へ移動しようとした、そのときだった。
ヤツが声をかけてきたのは・・・。
「君が、マサキ君?」
慣れなれしい。
腹立つな、コイツ。
「あぁ。」
「俺の名前は、神山ショウ。」
「知ってる。」
「俺の言いたいこと、分かるよね?」
マリのことか?
「あ?」
「マリちゃん、知ってるよね?」
「マリがどうしたんだよ?」
「俺、あの子好きなんだよね。だから、彼女の前から、消えて。」
は?
消える?
なんで?
「意味分かんねぇ。」
「分かるだろ?彼女、俺のこと好きなんだよ。」
「は?何で俺がマリの傍から離れなきゃなんねぇんだよ。」
「邪魔だから。ただそれだけ。んじゃ。」
そう言って、ヤツは走り去っていった。
なんなんだ?
アイツ・・・。
しかも、マリがアイツのこと好きって、マリが言ったのか?
どういう事なんだよ・・・。
次回も5年前の話です。