不安になる必要
生きるってね?
簡単なコトぢゃないと思うんだ。
それでも人々は生きる。
何故かって?
それは、大切な物がココに、存在するから。
守りたい。
そう思えるものが、あるから。
だから人は生きるの。
あたしにとって。
大切な物。
それは・・・。
家族。
それと、仲間。
みんながこの世界に存在しているから、あたしは生きる。
「おはよ。」
あたしは今日も、元気に学校に行く。
何事もなかったように・・・生活するのは難しい。
でもね?
大切な物を、失いたくないから。
みんなに、気を使わせたり。
したくないから。
あと5年。
いつもどおりに、接してほしいから。
そうすればあたし、少しでも病気のコト。
忘れられる時が・・・、くるかもしれないから。
「おはよ。」
いつも通り。
マサキと待ち合わせ。
これからも、ずっと。
「おはよ。今日マリ早いな。」
「たまにはね。」
「ほら、行くぞ。早くしないとおいてくからな。」
「まってよ~。」
そう言いながらも、彼は待っていてくれてる。
その優しさに、あたしは支えられている。
そんな思いを胸に、あたしたちは歩き始めた。
そして、歩くこと15分。
学校到着。
マサキとは、偶然に同じクラスで、ずっと一緒にいられる。
でもね。
こんなこと言ったらあたし、わがままになっちゃう。
でも。言わせてね。
時々、不安になるの。
運動神経が良くて。
頭が良くて。
カッコよくて。
モテモテで。
そんなあなたに・・・。
こんな。
何にもできないあたし。
お似合いなはず、ないでしょ?
あたし、知ってるんだから。
あなたの隣の席のミナちゃん。
あなたのコト。
好きなんだよ。
それ知った時、あたし。
どう思ったと思う?
とても、辛かった。
あなたがあたしの前から、消えちゃうんじゃないか?
って。
そんなコト彼に話したら。
言ってくれたの。
彼が。
「お似合いだよ。俺とマリは。不器用で、何にもできない俺と優しくて、一緒にいると、心安らぐお前。
俺はお前といるから俺でいられるんだ。だから、不安になるな。俺はお前の傍から、消えたりしない。」
分かった。
もう、不安になったりしない。
こんなに思ってくれる彼がいるのに・・・、不安になる必要がありますか?
あたしには、もう必要ない。
次回は。
平和かもです。