さようなら
教室に行くと、マサキが居た。
いい、機会なのかもしれない。
ミナちゃんを利用する事になるのかもしれないけれど。
マサキと、別れる決意が出来たから・・・・・・。
だから。
「マサキ・・・・。別れよう?」
彼に別れを告げる。
マサキの顔、見られなかったから、急いで教室から飛び出す。
なんか、泣きそう。
でも。
マサキはもっと辛いよね。
言葉も出なかったよね。
こんなわがままな彼女で、ごめんね。
今まで、ありがとう。
とても大切な貴方へ。
今までとっても好きでした。
いいえ今でも。
君の事をいつも見ていた。
たとえ涙で周りが見えなくとも。
君の姿は輝いてるから。
見てしまうよ。
どんなに辛い事も。
君が居るから半分になって。
嬉しい事も。
君が居るから2倍になった。
そんな君を幸せに出来ない。
こんな彼女でごめんね?
君は。
あたしを愛してくれてました。
そしてあたしも、君を愛していました。
思いあってたあたし達に立ちはだかった壁は、とても分厚くて。
乗り越えられそうにないよ。
だからあたしは。
あたし自身を犠牲にして。
君の悲しみを半分にするよ。
それは、想いあってるから、出来ることでしょ?
これからは。
一方的でいいんだ。
君には、幸せになって欲しいから。
別の。
あたし以外の彼女を作って。
楽しく、幸せに。
生きて欲しいから。
また逢おう、なんて。
言わないよ?
あたしの決意が揺らいじゃうから。
だから。
きっぱり。
“さようなら”




