15年の思い
田村マリ。
今日から15歳。
学校から帰ったあと、両親の話を聞く予定になっている。
なんだろう?
プレゼントかな?
ゴホッゴホッ。
まただ。
あたしの幼いときからの疑問。
あたしのこのせきは、一体何?
「おはよー。」
後ろからの声とともに、大きな手が、あたしの背中をさする。
マサキだ。
彼はあたしの幼馴染兼、彼氏。
あたしのことを支えてくれている。
彼とはもう、付き合って5年になる。
もう、家族同然なのだ。
と、言っているうちに・・・。
学校到着!
「おっはよ~。相変わらずラブラブですなぁ~」
「ナツホこそー!」
「てへっ」
この子はあたしの親友のナツホ。
とってもカッコイイ彼氏もち。
いーもんっ。
あたしにはマサキがいるもん!
マサキもかなりモテているらしい。
あたしの前では言わないけど・・・。
そして・・・、時は流れ。
あたしにとって、運命の時がやってきた。
「ただいま。」
「おかえり。」
あれ?
お父さんもいる。
どうしたんだろう?
いつもなら仕事なのに・・・。
「どうしたの?お父さん?」
「実はな。お前に話さなければならないことがあるんだ。」
嫌な予感がした。
この言葉こそが・・・、これからのあたしの人生を大きく左右することになるだろう。
でも、どうして今日だったの?
今日じゃなかったら、あたしは真実を知らないまま、15歳の誕生日を楽しく過ごすことができたのに・・・。




