2度目の告白
「あのね・・・。マサキ。あたし・・・。」
「何してんの?マーリッ」
「あっショウ君。
あたし、マサキに話したいコトあるから、先行ってて。」
「分かった。」
そして、ショウは不満そうに、教室から出て行った。
何なんだよ、アイツ。
意味分かんねぇ。
「それで?マリ、話って?」
彼女は少し迷った素振りを見せた後、俺の方を向いた。
「マサキ・・・。あのね?
あたし、マサキのコト・・・。
マサキのコトが好きです。」
えっ?
えぇぇぇぇ?
好きです?
嫌いですじゃなくて?
好きです?
「えっ。はっ。えっ?好きです?」
彼女は頬を赤らめ、ソッポを向いていた。
マジでー!!!
はっ。
まてよ・・・。
ショウは?
ショウはどうなるんだよ?
「マ、マリ?ショウの事が、好きなんじゃないのか?」
「へっ?
何でショウ君?
あっ。
マサキには、言うなって、ショウ君から言われたんだけど・・・。」
「言われたんだけど?何だよ?」
「あたし、このあいだ、ショウ君に告白されたの・・・。
でもあたし、マサキのコトが好きだからって、断ったの。
そしたら、ショウ君・・・。
マサキにはこのこと言うなって言って・・・。
それから、何事もなかったように接してくれ、って。」
何で俺なんだ?
一体、ショウは何を考えてるんだ?
「マサキ?おーいっ。マサキ!聞いてる?」
「あっ悪りぃ。」
「だから、返事・・・。教えてください。」
へ、
へ・・・、
へ。
返事!?
返事って、俺一回告ったよな?
マリに。
まぁ、いいか。
よし。
2回目の告白だ。
マリに気持ちを伝えよう。
「好きだ。この前も言ったけど、俺はお前の事、ずっとずっと、思ってた。」
「ありがと。あたしもだよ?
あたしね?
ずっと思ってた。
マサキは、あたしのコト、妹としか、見てくれてないのかな?って。」
「見てるよ。
俺は、マリの事、好きな人として見てるよ。」
「ほんと?うれしい。じゃあ、あたしたち、付き合うんだ、よね?」
「あぁ。」
「じゃあ、こんなあたしですが、よろしくお願いします。」
彼女は顔を真っ赤にしながら言った。
「俺が、これから・・・。お前を守るよ。」
言っちまった~。
とうとう、言っちまった。
「ありがと。マサキ大好きっ」
そういって彼女は俺に抱きついてきた。
照れるじゃねぇか。
そう思いながらも、俺はマリの頭を撫でていた・・・。
・・・翌日・・・
マリと付き合いはじめて、1日目の時だった。
「おい、マサキ。ちょっと来い!」
俺はショウに連れられ体育館裏に来ていた。
「何だよ。」
「俺は、君たちにいつか。会いにいくよ。そして、今度こそ、マリを奪う。
覚悟しておけよ。」
「あ?意味分かんねぇ。会いに行く?どういう事だ?」
「俺、今日からアメリカに飛ぶんだ。
父さんの仕事の都合。
だから今回はマリを君に譲る。
だがな、絶対に戻ってくる。
マリが好きだからな。」
「望むところだ。
俺はぜってーマリを離さねぇ。
お前が戻ってきた、その時は俺たちはもっとラブラブになって、お前に見せ付けてやるよ。
だから、絶対に戻ってこいよ。」
そして、ショウはアメリカへと、旅立った。
それから5年の月日がたった頃だった。
・・・現在・・・
マリside
体育祭かぁ~。
何か懐かしいな。
マサキ・・・。
覚えてますか?
あのときのマサキ・・・。
ほんとカッコよかったよ?
でもね?
今の方が、ずっとずっとカッコイイよ?




