1/31
プロローグ
これから、よろしくおねがいします。
あなたがいて、あたしがいて。
そんな「あたりまえ」の事が、本当に「あたりまえ」であってくれればどんなに幸せだろう。
でも、あたしはあなたのおかげで…。
一瞬でも心から幸せを感じることができたよ。
あなたのおかげなの。
だから、そんな悲しそうな顔しないで。
おねがい。
じゃなきゃあたし、安心して空へと旅立てないじゃない。
この手紙はマサキ、あなたに送る最後の手紙です。
いままでありがとう。
マリ
ある日、少女は問いました。
「あたしの病気は、いつなおるの?」
、と。
両親は何も言えませんでした。
ただ、だまって涙を流しました。
そう、少女は病気なのです。
原因不明の病でした。
医者からは
「20歳まで生きられるか…」
と言われました。
あまりに残酷な運命を少女は受け入れることができるのだろうか?
両親は決めました。
少女が15歳になったそのとき、全てを告白しようと……。
どうでした?
感想いただけると、うれしいです。