8話
どうして、わかったのだろう?
私は、小さくうなずいた。
小川くんがため息をついて話し出した。
「やっぱりな。だって屋上にお前のヘアピン落ちてたし。」
そういってヘアピンを見せてくれた。
ヘアピンはさきっぽにピアノがついていて、私のものだった。毎日学校につけていっている物。
「小川くん、山田さんと仲いいんだね。」
私が喋ると小川くんが「まあな。家が近いし、親も仲いいし、兄弟みたいにそだってきたからな。」
私は、下を向いた。すると小川くんが「西田って分かりやすいな。そんなにはっきりしてるとこっちまで・・・。」ボソッ。
私は、小さく笑った。
小川くんがこっちを見た。そして、
「俺、ゆめとは兄弟みたいに接してるし恋とかそんな気持ちはないし。俺が好きなのは、西田だよ。西田の弾くピアノは心がこもっているから大好きなんだ。今日も弾いてただろ!歌も上手いな。昨日、音楽室で待ってたけど、来なかった。西田がいると自然にできるのに、昨日は変だった。まだ、初恋ってのがわからないけど、ゆめが教えてくれた。恋ってどんなものか。俺、西田が好き。お前が弾くピアノが、分かりやすい表情、全部、全部好きだ。俺と付き合って!」
とうとう、告白に!さて、どうなるのでしょう?