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3話
「はるー。おーい小川はるー。どこー?お母さん、心配してるよ。」
小川くんは、私に「ゆめが来た。それじゃ、またな♪」と言って走っていった。さっき、小川くんを呼んでいたのは小川くんの幼馴染みで家族ぐるみの付き合いをしているらしい(噂になっている)山田ゆめちゃん。さばさばしていて、かわいくて明るくて小川くんにお似合いな女の子。
まだ、ドキドキしている。私は、家に帰った。
この気持ちがなんなのか分からなかった。私は、どーなったの?
私が悩んでいると、お姉ちゃんが入ってきた。3歳上のお姉ちゃんは私と性格が正反対。小さい頃からすごく可愛がってもらっている。そして、私が見たドラマのゆき役を演じている女優。お姉ちゃんは、私の憧れ。相談にもよくのってくれる。お姉ちゃんは、私に「りか、恋したでしょ。」と言ってきた。
私は、驚いた。恋なんて・・・。初恋もまだなのに。私は「わからない。」と言った。するとお姉ちゃんは、「りか、初恋だねぇ。初恋は楽しいよ。」そしてそれだけ言うと部屋を出ていった。