詩小説へのはるかな道 第96話 言葉で叩くのがだめなら
原詩: 強い言葉で私を叩く
初めは
甘い言葉で私を熱くする
私を 熱くして 熱くして
その後で
強い言葉で私を叩く 容赦なく私を叩く
あなたの望む「正しい形」へ
無理やり曲げようと 強い言葉で私を叩く
けれど おあいにく様
熱を帯びるほど 私は強くなる
叩かれるたびに 私の芯は
より鋭く より硬く 研ぎ澄まされていく
曲げようとするその腕を 焼き切るほどの
意志という名の 紅い焔を抱き
叩き上げられた この魂で
今 あなたの支配を 突き破る
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詩小説: 言葉で叩くのがだめなら
彼と付き合い始めた頃、彼はよく私に「君は本当に可愛いね」と甘い言葉を浴びせました。
そのたびに胸の奥がじんわり熱を帯び、恋という名の炎が育っていきました。
けれど、慣れてくると彼は時々、強い言葉で私を叩くようになりました。
「もっとこうすればいいのに」「その考え方はおかしいよ」
まるで私を“正しい形”に矯正しようとするかのようでした。
最初は傷つきました。
けれど不思議なことに、叩かれるたび、私の芯は逆に強くなっていきました。
熱を帯びた鉄が鍛えられるように、私の意志は鋭く、硬く、研ぎ澄まされていきました。
ある日、とうとう私は言いました。
「ねえ、あなたの言葉で私、強くなっちゃったみたい」
彼はぽかんと口を開けました。
「だって、あなたが強い言葉で私を叩くたびに、“私は私でいたい”って思いが、どんどん強くなるんだもの」
沈黙のあと、彼は頭をかきました。
「……それ、俺、鍛冶屋みたいじゃない?」
「そうね。あなたは私を叩いて鍛えたつもりだったんでしょうけど、仕上がったのは“あなた好みの形”じゃなくて、“私自身”だったわ」
彼はしばらく考え込んだあと言いました。
「じゃあさ……叩くのがだめなら磨くのは?」
「それは……優しくしてくれるなら、考えてあげてもいいわ」
彼はようやく安心したように息をつき、そっと私の手を握りました。
その手は、叩くためではなく、包むためでした。
恋は時に、火花が散るほどぶつかり合います。
でも、叩き合う関係より、磨き合う関係のほうが、ずっと良いですよね。
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わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。
連作短歌: 言葉で叩くのがだめなら
Ⅰ 火のはじまり
胸の奥 じんわり灯る 恋の火は
君の「可愛い」で 形を持った
Ⅱ 強い言葉
叩かれて 痛みの中で 気づくのは
折れぬ私の 芯のあたたかさ
Ⅲ 鍛えられて
熱を帯び 打たれるたびに 澄んでゆく
鉄より細く 意志の刃先
Ⅳ 告白
「強くなり すぎたみたい」と 笑うとき
君の沈黙 やさしい風に
Ⅴ すれ違いの比喩
鍛冶屋では なかったはずの あなたにも
知らぬうちなる 火花が散った
Ⅵ 仕上がり
叩かれて できた形は 君じゃなく
私が私で 立つための影
Ⅶ 磨くということ
「磨くなら?」 問い返す声の かすかな手
触れれば光る 未来の予感
Ⅷ 手のひら
包むため そっと重なる その手には
叩く力の 名残ひとつも
Ⅸ 恋のかたち
ぶつかって 火花散らす恋よりも
磨き合う恋 静かに強い
詩をショートショートにする試みです。
詩小説と呼ぶことにしました。
その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。




