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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する  作者: 誠くん2F29
帰省編

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第94話 お師匠様

 城に残ってもらった面々には、後のことは執事のバーナードに任せておけとメッセージを送っておいた。

 これでナタリーの件は問題ないだろう。

 そもそも家に丸投げしているからね。

 バーナードの管轄だ。



 ルナはまだ両親と話しているかもしれない。

 なぜだかそんな気がする。


 そんな事は置いておいて、目の前に集中しよう。

 

 ここは地下深くに存在する都市。

 その名もサンディーゴ。

 ここは国からも見放されるほどの荒れ地だ。


 なぜなら地殻変動によって、マグマの一部が地面から飛び出すようになったのだ。

 元から気温が高く住みにくなかった都市であったのに、マグマまであるとなると普通の人は住めない。

 その結果として犯罪者や浮浪者の巣窟となっている。


 その場所に用事があった。


 時間を確認するためにスマホを見る。

 もうそろそろかな?


 少しだけ待っていると、遠くから足音がした。

 今日も勘が冴えているようで安心する。


 その足音の人物には、この場所に関しての頼み事をしている。

 それが終わったとの報告を受けたので、この場にやって来た。


「私を雑に扱いすぎです、お師匠様。こんな調子だと愛弟子に見限られますよ。まぁ、私はそんなこと天地がひっくり返ってもしませんけど」


 ふてくされた顔で言ってきた。

 彼女はいつもこんな感じなので気にしない。

 これが氷上詩乃という人間を構成している大部分だ。


「学園も休んで貰っちゃってごめんね」


「それは別にいいです。私はあそこでしたいことなどないので。私が不満なのは、こんなしみったれた場所に一人っきりにしたからです!お師匠様がいるならともかく、ここにおるのはマグマと犯罪者だけなんですよ」


 思ったより不満が溜まっていたみたいだ。

 しかし、この件を任せられるのは彼女しかいなかった。

 こんな短期間でこの広い地を治められるのわね。


「それで制圧状況はどれぐらい?」


「制圧状況ですか?それは98%ぐらいですかね。お師匠様に言われた通り、ここの頭は抑えました」


 さすがこの数年でセブンキングスまで上り詰めた弟子だ。

 これでエリオット様の悩みの種は一つ減ったと思う。

 しかも、ここを有効活用する手立てもある。

 そのためにはここの偉い人と会っておかないと。


「その頭は連れてきてる?」


「連れてきてませんけど。けど、転移で行けますよ」


 これは好都合。

 だいぶ久し振りに大立ち回りが出来そうだ。

 

 今、自分は悪い顔をしているだろう。

 こういう事を画策している時が一番楽しいと思ってしまう。

 まぁ、若気の至りってことで。


「じゃあ詩乃、転移お願いね」


「はいはい。分かりました」


 詩乃は左手を宙にかざす。

 それだけで転移には十分だ。


 転移で着いた先は、ビルの中だった。

 辺りはあまり荒れておらず、人の手が入っていることは明らかだ。


「こっちです」


 詩乃がこのビルの奥に進んでいく。

 こんな場所にサンディーゴを支配するものがいるんだろうか?

 それとも空間を拡張しているのか。


「この中にいるはず」


 立ち止まった場所は、最奥の少しだけ飾りのある扉の前だった。

 これから話し合いをするのだから、キレイな部屋だったら良いな。


 そんなつまらない事を考えていると、詩乃が声を張り上げた。


「おじさん入りますよ!」


 扉が勢いよく開けられた。

 それに伴って部屋に入ると、パッと見は誰もいなかった。

 しかし、机の後ろにある椅子が不自然に動いている。


「もう、隠れるなら真面目に隠れてください。無意味な茶番につき合わされるこちらの身にもなってくださいよ」


「…ひっ…!」


 椅子の後ろから気弱そうな男の声が聞こえた。

 もしかしてこの男なのだろうか。


 その男は及び腰で姿を表した。

 背中が丸まっていて、目がものすごく泳いでいる。

 服もヨレヨレで非常に不安になる。

 しかし、そんな外面はただの仮面なのかもしれない。

 どこかに鋭さも併せ持っている気もする。


「君がこのマグマの都市を力で抑えて、頭になったというトビアスかい?」


 最初は詩乃の方を怯えながら見ていたが、俺が質問をすると視線がこちらに向いた。

 何か面白い反応をしてくれると期待していた。

 しかし、結果は残念でこちらを見て固まっているだけだ。


「お師匠様が聞いてんだから答えたら」


 詩乃が脅すように強く言うと、打ち上げられた魚のように勢いよく跳ねた。

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