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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する  作者: 誠くん2F29
黒き福音編

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第80話 黒き福音初の大ピンチ

 ここはおそらくダンジョンの中ではなく、金色が作った空間だろう。

 ということは、 その気になれば一瞬でこちらを屠れることが想像できる。

 しかし、そんなつまらない事はしないと思うから、リリアンをフィルターで隠して固定砲台のように使う。

 彼女が得意な魔法は超大規模な破壊魔法だ。


 

 彼女が本気を出せば、この星の形を変えられるほどの威力の魔法を持っている。

 しかも、異能と並列することで火力が+αで上がっていく。

 高貴な育ちである彼女には、自身の敵を消すためにはピッタリだった。


 我らは、このリリアンの溜めの時間を稼がなければならない。



 それを理解して、ブルーノはその体格を活かして壁のようになりながら拳を振るう。

 その状態で拳だけでなく、異能で全身を硬化させる。


 そんなブルーノに向けて、先程放たれたものと同じものが飛んできた。

 その白い光は硬化している体をすり抜けた。


 その途端、ブルーノは膝をついた。


 衝撃的な光景だが、それに怯まずアスパーはレイピアを高速で何度も突き出す。


 彼の異能は自身が握っている全ての物の貫通力を100倍にする、というものだ。

 この異能のおかげで、数多の金庫やバリアを破ってきた。

 これには金色も避けないといけないはずだ。



 結果は、ドンピシャでドミナスの予想は当たった。


 実際、ヘルトは危険性を感じたのか斜めの方向に下がった。

 しかしそれだけでなく、巨大な氷の塊をこちらに飛ばしてきた。


 これを避けると、後ろで倒れているブルーノに当たってしまう。


「(まったく……手のかかる奴だよ)」


 巨大な氷塊を超越転移で、逆に金色の頭上へと移す。


 機転の効いた良い策だ思ったが、全色は動じておらず、落ちてくる氷塊を見上げているだけだった。


「これは俺の魔力で作ったものだよ。それで俺を害そうなどと考えない方がいいよ」


 そういって指を鳴らし、氷は瞬時に分解され、粉々になって降り注いだ。


 金色に氷の粒が降り注ぐ姿は、憎たらしいほど様になっている。


 こんな時にもアスパーは突く腕を止めない。

 しかし、その悉くが避けられてしまっている。


 そこで自分も正面から参戦しようと思ったが、効果的ではない気がした。

 自分は金色に対しての有効打がない。

 業腹だが、ここはサポートに徹しよう。


 魔力に色を付け、金色の周りを覆う。


 腕を振っただけで壊されたが、一瞬でも視界を遮れただけで十分だ。

 自分とアスパーを転移させて、挟むような形にする。


 腕に莫大な魔力を纏わせて、自分の方に注意を割かせる。

 これで後ろのアスパーより、自分の方が脅威に感じてくれるはずだ。


 すると、ヘルトはため息混じりで言った。


「…作戦があまりにも幼稚すぎる。やっぱりお前はそんな格好をしても変わらないな…。【炎葬花】」


 この魔法は以前にも使用したが、見た目がキレイなので意外と気に入っている。


 目の前のコイツが耐えられるであろうギリギリの魔力を込める。

 そして、真っ赤な花が咲く。



 この魔法を知っているドミナスは避けることを試みるが、気付くのが少し遅れた。

 そのせいでもろに被弾してしまった。


 しかもその余波で空間が揺れ、ダンジョンをも揺れた。


  全身に鈍痛が走る。

 あまりの痛みに意識を手放しそうになるが、必死に堪える。


 力を振り絞ってアスパーの方を見ると、力なく倒れている姿が目に入る。


 どうやら先程の攻撃に耐えられなかったようだ。


 ヘルトは冷たい視線をリリアンに向けている。

 しかも瞳が金色の名に相応しく、輝いている。


「まずいこれじゃ!」


 やはりフィルターだけでは、あいつの目を誤魔化せなかったようだ。


 そして、へルトは火球を生み出した。

 最初は手の平サイズだったものが、 徐々にこの階層を覆い尽くさんほどのサイズになっていった。

※黒き福音のメンバーたちは、簡単にヘルトにやられていますが、きちんと強いです。

その証拠に、ヘルトが相手の攻撃を避けています。

これは非常に稀なことです!


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